信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF スポーツ選手の快適感昂揚のためのフラクタル理論を用いた自己相似映像の生成とその評価

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.25 Vol.25

 本研究の目的は自己相似映像が快適感の昂揚に寄与するかについて検討することである.まず,230種類のフラクタル画像を作成し,それらの中から30の画像を選択した.次に,これらのフラクタル画像から受ける印象の程度について28対の評価語による主観評価実験を40名の被験者について行った.その結果,フラクタルであることが快適感と関連することが示された.次に,自己相似映像として8種類の動画像を作成し,それぞれの動画像を提示したときの脳波α波を計測したところ,α波のポテンシャルの大きな動画像は,被験者により異なることがわかった.さらに,5名の被験者について,運動後に被験者の最も好みの動画像を提示し脳波α波を計測した.対照刺激としては風景画像を用いた.その結果,2名の被験者では静止風景画像を見るよりも動画像の方のα波ポテンシャルは非常に高く,フラクタル動画像による快適感の昂揚が可能なことがわかった.

「デサントスポーツ科学」第25巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 森本一成,櫛勝彦,佐藤哲也,黒川隆夫
大学・機関名 京都工芸繊維大学

キーワード

自己相似映像快適感フラクタル脳波