活動筋の酸素供給と消費の過渡応答を非侵襲計測するシステムの開発
【大分類：7. デサントスポーツ科学 小分類：7.30 Vol.30】
運動開始時における酸素摂取動態のメカニズムが検討するために，活動筋の酸素供給と消費の過渡応答を非侵襲的に計測するシステムを開発し，高強度運動中の活動筋における酸素消費動態の規定要因を考察した．活動筋における酸素消費量（VO₂）と微小循環の動静脈酸素量差の動態計測から，毛細血管レベルの血流量（Q）を推定した．運動の開始直後から微小循環のQは増加したが，その応答時定数は第1運動よりも第2運動において有意に速くなった．外側広筋・大腿直筋の4部位における脱酸素化Hb+Mb（HHb）絶対値を測定した結果，遠位側の外側広筋HHbの増加は他の部位のそれよりも大きくなった．また，第2運動開始前のHHbは第1運動前のそれに比べて，より減少した．結論として，活動肢全体に酸素を供給する血管，および末梢血管のレベルでは，運動開始時におけるVO₂の応答動態は酸素供給の制限を受けないと示唆された．
「デサントスポーツ科学」第30巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
「デサントスポーツ科学」第30巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
| 研究者名 | 古賀俊策*1，近藤徳彦*2，福場良之*3，福岡義之*4，斉藤直*5 |
|---|---|
| 大学・機関名 | *1 神戸芸術工科大学大学院，*2 神戸大学，*3 県立広島大学，*4 熊本県立大学，*5 山形大学 |
キーワード