信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 低酸素下での短時間高強度インターバル運動中休息時の高酸素ガス吸入が発揮パワーに及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.30 Vol.30

 短時間運動を休息を挟んで繰り返すインターバル運動では,発揮パワーは低酸素下で通常酸素下よりも低くなることが報告されている.しかし,運動間の休息時に高酸素ガス吸入をした場合,発揮のパワー低下が見られなくなるか否かは明らかでない.本研究はインターバル運動の発揮パワーに対する休息時の高酸素ガス吸入の影響を調べることを目的とした.6名の男女大学生が通常酸素下(N)と低酸素下(3,000m相当;H),および低酸素下において運動間の休息時での32%高酸素ガス吸入下(HH)した条件の3条件下で,15秒間の全力自転車こぎ運動を1分の休息をはさんで疲労困憊に至るまで繰り返した.このとき発揮パワーを測定し,運動パフォーマンスを評価した.その結果各セットの発揮パワーは,運動後半においてHでNよりも低値を示したが,HHとNとの間には有意な差がなかった.運動の繰り返し回数はHでNおよびHHよりも低値を示した.これらの結果から低酸素下でのインターバル運動の発揮パワーの低下は,運動間の休息時の高酸素ガス吸入によって回復することが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第30巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 小川剛司*1,西保岳*2
大学・機関名 *1 徳山大学,*2 筑波大学

キーワード

インターバル運動低酸素下高酸素ガス吸入下