信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF 素材の吸湿性・吸水性の有無がタイトフィットスポーツウェア着用時における運動時の衣服内気候に及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.30 Vol.30

 タイトフィットスポーツウェアの吸湿性,吸水性の有無が運動時における衣服内気候に及ぼす影響を明らかにするために,健康な男女6名に心拍数が120〜130拍/分になる強度の自転車運動を40分間実施した.環境条件は23℃,50%RHとし,タイトフィットのアンダーウェアとしてC95P5(ポリウレタン混綿布)とP80P20(ポリウレタン混ポリエステル布)の長袖2種類の上にポリエステル100%の半袖Tシャツと短パンを着用した.運動中の体温,平均皮膚温,局所皮膚温ともに素材による顕著な差は認められなかったが,胸部,背部,上腕部,大腿部の皮膚温および平均皮膚温でC95P5が高いという結果が得られた.アンダーウェア−Tシャツ間の衣服内湿度と快適感はP80P20の方がC95P5より有意に高く,湿潤感は有意に低い値を示した(p<0.05).以上,タイトフィットアンダーウェアの素材の熱・水分移動特性,特に吸湿性,吸水性,放湿性の違いが衣服内気候に影響を及ぼすことが明らかになった.

「デサントスポーツ科学」第30巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 井上真理,大上安奈,近藤徳彦
大学・機関名 神戸大学大学院

キーワード

吸湿性吸水性衣服内気候快適感湿潤感