高強度運動による活性酸素(ROS)産生が循環機能に及ぼす影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.40 Vol.40】
要旨
運動中の活性酸素(ROS)産生は認知機能改善に関連すると考えられる.我々は,高強度インターバル運動のROS 産生が一定強度の高強度運動と比較して低値であり,高強度インターバル運動がより認知機能改善に貢献するとの仮説を立てた.本実験では,この仮説を検証する為,運動様式のROS 産生への影響を検討した.高強度一定負荷運動及びインターバル運動を行い,各運動前後における血漿中チオバルビツール酸反応生成物質(TBARS)値をROS 産生の指標として算出した.TBARS 値は,一定負荷運動直後,有意に増加する一方,インターバル運動前後では,TBARS は運動後,わずかに増加する傾向であったが有意な差は観察されなかった.本研究において,同様の仕事量の運動でも運動様式の違いにより,活性酸素の産生が異なることが示され,仮説の妥当性が証明された.このことは,認知症予防の運動療法において,インターバル運動の生理学的利点を示すものである.
「デサントスポーツ科学」 第40巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
運動中の活性酸素(ROS)産生は認知機能改善に関連すると考えられる.我々は,高強度インターバル運動のROS 産生が一定強度の高強度運動と比較して低値であり,高強度インターバル運動がより認知機能改善に貢献するとの仮説を立てた.本実験では,この仮説を検証する為,運動様式のROS 産生への影響を検討した.高強度一定負荷運動及びインターバル運動を行い,各運動前後における血漿中チオバルビツール酸反応生成物質(TBARS)値をROS 産生の指標として算出した.TBARS 値は,一定負荷運動直後,有意に増加する一方,インターバル運動前後では,TBARS は運動後,わずかに増加する傾向であったが有意な差は観察されなかった.本研究において,同様の仕事量の運動でも運動様式の違いにより,活性酸素の産生が異なることが示され,仮説の妥当性が証明された.このことは,認知症予防の運動療法において,インターバル運動の生理学的利点を示すものである.
「デサントスポーツ科学」 第40巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 小河繁彦*1, Damian Bailey*2 |
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大学・機関名 | *1東洋大学, *2南ウェールズ大学 |
キーワード