信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF スキージャンプスーツ用生地の通気量と空力特性の関係解明と飛距離最大を目指した高性能スーツの提案

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.40 Vol.40

 要旨

 本研究ではスキージャンプスーツ生地の通気量に注目し,通気量と空力特性の関係を明らかにすることを目的とする.通気量の異なる生地を数種類用意し,これを楕円柱に巻き付けて風洞試験を行った.楕円柱に作用する流体力は3 分力天秤を,生地近傍の流れ場は熱線風速計を用いて測定した.楕円柱周りの流れはスモークワイヤ法による可視化を行い評価した.また,取得したデータを考慮し楕円柱がスーツを巻いて飛行すると想定した場合の飛距離を試算した. 流体力測定では,オリジナルの生地よりも通気量を増加させたCase-2 において最も失速角が後退した.熱線風速計による測定結果より,Case-2で楕円柱後縁側の生地近傍において他の生地と比較して増速が見られた.また,飛距離計算の結果から現在の空気通気量の規定値以上においても,飛距離が延伸する可能性を示すことができた.

 「デサントスポーツ科学」 第40巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 前田龍生
大学・機関名 宇都宮大学

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