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巣癌初回治療後オラパリブ維持療法の 安全性と有効性を検討するヒストリカルコホート研究

オプトアウト書式

①研究課題名

卵巣癌初回治療後オラパリブ維持療法の

安全性と有効性を検討するヒストリカルコホート研究

②対象者及び対象期間、過去の研究課題名と研究責任者

対象は、2019年6月から2022年3月の間に、BRCA遺伝子の病的バリアントを認め、初回治療後に完全奏効もしくは部分奏効が維持され、オラパリブ維持療法を行った卵巣癌の方です。

具体的には、以下の通りです。

次の(1)~(4)のすべてに該当する方。

(1) 進行期 III期もしくはIV期の卵巣癌(卵管癌、腹膜癌を含む)と診断されている方

(2) 卵巣癌の初回治療として、プラチナ製剤を含んだ抗がん剤治療後に完全奏効もしくは部分奏効が維持されており、プラチナ製剤の最終投与日から8週間以内にオラパリブ維持療法が実施された方

(3)2019年6月から2022年3月の期間にオラパリブ維持療法が開始された方で、開始時の年齢が18歳以上の方

(4)オラパリブ開始時のPSが0-1(自分で身の回りの事がある程度できる位の健康状態を保っている)の方

(5)BRCA遺伝子(がん抑制遺伝子)に病的バリアント(変異)をお持ちの方

ただし、以下の項目に該当する方は、参加いただけません。

オラパリブ維持療法開始前に腹水除去を行っている症例

他の臨床研究に参加している方

他の悪性腫瘍を合併している方

初回化学療法の有害事象が持続している方(脱毛、末梢神経障害は除く)

血液疾患を合併している方

骨髄移植の既往がある方

制御できない脳転移を有する方

オラパリブ維持療法前にPARP阻害薬による治療が行われた方

オラパリブ維持療法開始時に分子標的薬もしくは免疫チェックポイント阻害薬が投与されている方

研究責任医師が研究登録を不適切であると判断する場合

③概要

2018年1月にオラパリブ(商品名リムパーザ)が白金製剤反応性の再発卵巣がんに対して承認されています。2019年にはオラパリブは「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法」が適応として新たに追加されています。しかし、オラパリブの有効性が確認された臨床試験への日本人の参加者数が多いとは言えません。本研究では、本邦におけるBRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌に対する初回化学療法後のオラパリブ維持療法の実施状況を把握し、その有効性と安全性を評価します。また、オラパリブ治療が終了した後にどのような治療が行われているのかについても調査して、より良い卵巣癌治療戦略の開発を目指します。

④申請番号         

UMIN000043474

⑤研究の目的・意義

本研究の目的は、日本人におけるオラパリブの治療効果と安全性を確認することです。日本人の卵巣がんの方にもオラパリブは重い副作用などなく治療できるのか(安全性)、また十分な効果があるのか(有効性)について、明らかにすることが目的です。また、オラパリブ治療が終わった後の治療選択について実態調査を行うことも目的としています。

⑥研究期間

2021年8月~2028年3月

⑦情報の利用目的及び利用方法(他の機関へ提供される場合はその方法を含む。)

プラチナ感受性初回再発卵巣癌の方でオラパリブ維持療法を受けた患者さんの病歴、血液・尿検査結果、画像検査結果、病理組織診断結果、治療内容などについて、診療記録(カルテ)から収集し、利用させていただきます。

使用するデータは個人が特定されないように匿名化を行い、データセンターである医療イノベーション推進センター(TRI)で保管・解析します。

研究の成果は、学会や専門誌などの発表に使用される場合がありますが、名前など個人が特定できるような情報が公表されることはありません。

⑧利用または提供する情報の項目

診療記録(カルテ)から収集される情報は以下の通りです。

病歴(年齢、性別、身長、体重、喫煙歴、全身状態、がんの既往歴・家族歴、卵巣癌情報(病理診断結果も含む)、治療内容、生存情報)、血液・尿検査結果、画像検査結果

⑨利用する者の範囲

がん研有明病院 婦人科 谷川 輝美

医療イノベーション推進センター(TRI)鍵村 達夫

⑩試料・情報の管理について責任を有する者

がん研有明病院 婦人科 谷川 輝美

⑪お問い合わせ先

所属:がん研有明病院 婦人科 氏名:谷川 輝美

Tel:03-3520-0111 E-mail:terumi.tanigawa@jfcr.or.jp