卵巣癌に対する手術を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ
「卵巣癌・卵管癌・腹膜癌III期のInterval debulking surgery (IDS)に
おけるリンパ節郭清に関する実態調査」について
はじめに
鳥取大学医学部附属病院女性診療科では、2017年1月1日から2021年12月31日までに、卵巣癌、卵管癌、腹膜癌に対して化学療法後に手術を受けた患者さんを対象にカルテ、手術記録、看護記録等(以下、「カルテ等」といいます)の診療情報から得られる情報をもとに研究を実施しています。
この研究は鳥取大学医学部倫理審査委員会の承認を経て、医学部長の承認を受けており、全国の医療機関と協同して行っています。詳細は以下のとおりです。
- 研究概要および利用目的・方法
本研究では、西暦2017年1月1日から西暦2021年12月31日に、本研究に参加をするJCOG婦人科腫瘍グループに属する施設において、卵巣癌、卵管癌、または腹膜癌III期の診断で術前化学療法後にInterval debulking surgeryを受けた方の臨床学的背景を検討します。カルテ等から情報を集めさせていただき、予後との関連性についても調査を予定しています。
すべての情報は、鳥取大学医学部附属病院女性診療科に電子的に送付され、集計されます。情報は、研究代表者が責任を持って保管、管理します。
本研究の対象となる患者さんは、他の研究対象者への個人情報保護や本研究の独創性の確保に支障がない範囲で、研究計画書及び研究の方法についての資料を入手又は閲覧することができます。希望される方は、遠慮なく問合せ窓口にお申し出ください。
- 取り扱う情報
患者さんのカルテ等の診療情報から以下の項目を集めさせていただきます。
【患者さんの情報】
① 患者さんの情報(治療開始時の年齢、Performance status、既往歴、家族歴、Body mass index、合併症)
② 術前化学療法前情報(診断手段、腫瘍マーカー、画像評価法、術前化学療法前 後腹膜リンパ節短径、Stage FIGO(日産婦2014, FIGO 2014)、cTNM(UICC第8版))
③ 術前化学療法情報(開始日、初回治療での化学療法回数、術前化学療法レジメン、術前化学療法奏効
④ 手術前情報(腫瘍マーカー、画像評価法、術前化学療法後 後腹膜リンパ節短径)
⑤ 手術療法に関する情報(手術日、手術内容、後腹膜リンパ節の取り扱い、術中後腹膜リンパ節腫大の有無の確認方法、出血量、輸血の有無、手術時間、入院期間、手術完遂)
⑥ 病理組織結果に関する情報(原発巣、病理組織型、リンパ節摘出個数、ypTNM (UICC第8版))
⑦ 手術療法後の情報(術後合併症と発症日、術後合併症による再入院、術後退院までの期間、合併症による再入院の有無)
⑧ 術後化学療法(術後化学療法開始日、化学療法回数、レジメン、奏効)
⑨ 維持療法の情報(維持療法、germline BRCA、tumor BRCA、HRD)
⑩ 予後(再発の有無、再発日、再発部位、死亡の有無、死亡日、最終観察日)
- 研究期間
この研究は、鳥取大学医学部長が研究の実施を許可した日から2025年12月31日まで行う予定です。
- 個人情報保護の方法
患者さんの情報は、研究責任者が責任をもって保管、管理します。また、氏名、イニシャル、住所、電話番号、カルテ番号などの直ちに個人を識別できる個人情報は匿名化*され、本研究では匿名化された情報を使用します。このようにして患者さんの個人情報の管理については十分に注意を払います。
*匿名化について:本研究にご提供いただく情報については、患者さんの氏名、住所、電話番号、カルテ番号など、患者さん個人を直ちに特定できるような情報をすべて削除し、代わりにこの研究用の登録番号をつけます。なお、研究の過程で情報がどの患者さんのものかを知る必要がある場合も想定されます。その場合に備えて、情報と患者さん個人を結びつけることのできる対応表を作成させていただきますが、この対応表は研究責任者によって鍵のかかる保管庫で厳重に管理されます。 |
- 研究への情報提供による利益・不利益
利益・・・今回の研究に情報をご提供いただいた患者さん個人には、特に利益と考えられるようなことはございませんが、研究の成果は、将来の卵巣癌の治療の進歩に有益となる可能性があります。なお、情報を使用させていただいた患者さんへの謝礼等もありません。
不利益・・・カルテ等からの情報収集のみであるため、特にありません。
- この研究終了後の情報の取り扱いについて
今回、集めさせていただく患者さんの情報が、卵巣癌の治療に関する重要な情報をもたらす可能性があります。このため、患者さんの情報は、この研究終了後も保存させていただき、他の研究に使用させていただくことがあります。その場合は、新たに研究計画をたてて研究に参加する医療機関の倫理審査委員会での審査を経て、他の研究に使用させていただきます。
情報は、当該研究の終了について報告された日から5年を経過した日又は当該研究の結果の最終の公表について報告された日から3年を経過した日のいずれか遅い日までの期間保存します。保存期間終了後は、患者さん個人を特定できない状態にして適切に廃棄します。
- 研究への情報使用の取り止めについて
患者さん個人の情報研究に用いられたくない、または鳥取大学医学部附属病院への情報の提供を停止したい場合には、いつでも取り止めることができます。取り止めを希望された場合でも、担当医や他の職員と気まずくなることはありませんし、何ら不利益を受けることはありませんので、下記【問い合わせ窓口】までお申し出ください。未成年者の方では、保護者の方(父母、成人の兄弟、祖父母、同居の親族などの近親者)からの研究不参加のお申し出やお問い合わせに対しても対応いたします。
取り止めの希望を受けた場合、患者さんの情報を使用することはありません。この場合には、個人を特定できない状態にして、速やかに廃棄させていただきます。
しかし、取り止めを希望した時点で、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合のように、結果を廃棄できない場合もあります。
- 当該臨床研究に係る資金源について
本研究は、鳥取大学医学部産科婦人科学分野の教室・診療科経費、奨学寄附金、独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費2023-J-03「成人固形がんに対する標準治療確立のための基盤研究」班(主任研究者:大江裕一郎)により実施しており、特定の企業・団体等からの支援を受けて行われるものではなく、利益相反状態にはありません。
- 研究成果の公表について
研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合も、患者さんの個人が特定される情報は全て削除して公表します。情報の秘密は厳重に守られますので、第三者に患者さんの個人情報が明らかになることはありません。
- 知的財産権の帰属について
本研究の結果、特許などの知的財産が生じる可能性もございますが、その権利は鳥取大学および共同研究機関に帰属し、あなたには帰属しません。
- 研究代表施設および研究代表者の情報
小松 宏彰 鳥取大学医学部附属病院 女性診療科群 講師
〒683-8504 鳥取県米子市西町36-1
TEL:0859-38-6647/FAX:0859-38-6649
- 問い合わせ窓口
本研究についてのご質問だけでなく、患者さんの情報が研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、患者さんの情報使用を望まれない場合など、この研究に関することは、下記の窓口までお問い合わせ下さい。
【研究責任者】
小松 宏彰 鳥取大学医学部附属病院 女性診療科群 講師
〒683-8504 鳥取県米子市西町36-1
TEL:0859-38-6647/FAX:0859-38-6649
*この研究に関する情報は、鳥取大学医学部附属病院のホームページに掲示しております。
(URL:http://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/introduction/3107/)
- 研究実施機関および研究責任者
実施研究機関 |
診療科 |
施設研究責任者 |
北海道大学病院 |
産婦人科 |
渡利 英道 |
札幌医科大学 |
産婦人科 |
斉藤 豪 |
岩手医科大学 |
産婦人科 |
馬場 長 |
東北大学病院 |
産婦人科 |
重田 昌吾 |
宮城県立がんセンター |
婦人科 |
山田 秀和 |
筑波大学医学医療系 |
産婦人科 |
佐藤 豊実 |
群馬県立がんセンター |
婦人科 |
中村 和人 |
防衛医科大学校 |
産科婦人科 |
高野 政志 |
埼玉県立がんセンター |
婦人科 |
三浦 紫保 |
埼玉医科大学総合医療センター |
産婦人科 |
長井 智則 |
東京慈恵会医科大学附属柏病院 |
産婦人科 |
髙野 浩邦 |
国立がん研究センター中央病院 |
婦人科 |
石川 光也 |
日本大学医学部附属板橋病院 |
産婦人科 |
川名 敬 |
がん・感染症センター都立駒込病院 |
婦人科 |
喜納 奈緒 |
慶應義塾大学病院 |
産婦人科 |
山上 亘 |
昭和大学病院 |
産婦人科 |
松本 光司 |
東京慈恵会医科大学附属病院 |
産婦人科 |
岡本 愛光 |
虎の門病院 |
産婦人科 |
有本 貴英 |
順天堂大学医学部附属順天堂医院 |
産婦人科 |
寺尾 泰久 |
東京都立墨東病院 |
産婦人科 |
岩瀬 春子 |
神奈川県立がんセンター |
婦人科 |
佐治 晴哉 |
北里大学医学部 |
産婦人科 |
加藤 一喜 |
新潟県立がんセンター新潟病院 |
婦人科 |
菊池 朗 |
新潟大学医歯学総合病院 |
産科婦人科 |
吉原 弘祐 |
信州大学医学部 |
産科婦人科 |
塩沢 丹里 |
静岡県立静岡がんセンター |
婦人科 |
古澤 啓子 |
愛知県がんセンター |
婦人科 |
渡邉 絵里 |
名古屋大学医学部 |
産婦人科 |
梶山 広明 |
京都府立医科大学 |
産婦人科 |
森 泰輔 |
大阪大学医学部 |
産婦人科 |
清水 亜麻 |
大阪公立大学医学部附属病院 |
産科婦人科学 |
角 俊幸 |
大阪市立総合医療センター |
婦人科 |
市村 友季 |
大阪医科薬科大学 |
産婦人科 |
藤原 聡枝 |
鳥取大学医学部附属病院 |
産婦人科 |
小松 宏彰 |
国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター |
産婦人科 |
熊谷 正俊 |
愛媛大学医学部附属病院 |
産婦人科 |
宇佐美 知香 |
国立病院機構九州がんセンター |
婦人科 |
有吉 和也 |
久留米大学医学部 |
産婦人科 |
西尾 真 |
九州大学病院 |
産婦人科 |
矢幡 秀昭 |
佐賀大学医学部 |
産婦人科 |
横山 正俊 |
鹿児島大学病院 |
産科/婦人科 |
小林 裕明 |
鹿児島市立病院 |
産婦人科 |
中村 俊昭 |
琉球大学病院 |
産婦人科 |
関根 正幸 |