信州大学では、地球環境の保全や地域に根ざした研究のため「諏訪湖・天竜川プロジェクト」としていろいろな取り組みが行われている。天竜川は諏訪湖を源流とした河川で、長野県の中部から南部にかけての市町村の中心となっていて、周辺に住む人たちの生活に大きな影響を与えている。この「諏訪湖・天竜川水系の物質循環、水循環とマネーフローからの研究」の一環として、建築という観点から、天竜川流域の市町村の様々な統計や都市開発・環境に関するデータの経年の変化の検討をして、都市計画図やマスタープランと照らし合わせ現地調査に行くことや、リモートセンシング技術として人工衛星データLANDSAT TMを用いて1984年と2000年の土地被覆状況を把握し土地被覆分類や地表面温度の経年変化を行うことで、16年間の都市の変遷や都市開発・都市環境の実態を把握していく。さらに、都市間の変遷の比較を行うことで、人口減少・高齢化問題などがある都市のこれからのまちづくりを考える上での問題点の抽出を目的としている。 |