六浦 光一

1.無線ネットワーク
2.アクセスプロトコル
3.ＩＴＳ (Intelligent Traffic System)

無線周波数帯域は、土地と同様に、有限の通信資源である。にもかかわらず、近年の無線をアクセス手段とした通信方式は、携帯電話に代表される移動通信を初 め、無線ＬＡＮ等、爆発的に普及している。いずれも、いずれもインターネットに接続したデジタル情報の送受信を目的とするものである。このような状況にお いて、周波数資源の逼迫は極めて切実な課題となっている。これに対して、様々な技術開発が積極的に展開されている。例えば，未開の土地を切り開くことにな る、新しい周波数帯での通信方式の開発、隣地の境界ぎりぎりまで建物を建てることと同じ効果である、地上デジタル放送で利用されている ＯＦＤＭ(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式、全日制と定時制高校で同じ建物を利用する、ＴＤＭ(Time Division Multiplex)方式など、様々な方式が開発され実用に供されている。このような方式の開発も、現状のそして将来に向けた周波数需要増の前には、まだ まだ不十分である。我々の研究室では，これらの課題に取組み、新しい無線系のアクセスプロトコルを開発･提案している。例えば、ＴＤＭに近い形であるが、 住民が留守の間を見計らって不定時に建物を利用する、ＵＲ(User Relay)方式、同じ土地に２件の家を建てても、一方がイリュージョンとなって相互に壊し合わない、ＰＣＴ(Power Control during Transmission)方式などを、これまでに提案してきた。また、近年は、効率的なアクセスプロトコルの応用として、車両通行情報の交換による、道 路交通流制御および事故防止を目的とした、ＩＴＳ(Intelligent Traffic System)の研究も守備範囲に加わってきた。

・「パケット無線ネットワークにおける論理型マルチトークンパッシング方式」電子情報通信学会技術研究報告, 2006 Feb.
・「車載機器間通信におけるコンテンツ指向型伝送方式」電子情報通信学会技術研究報告, 2006 Feb.
・「MANETにおける帯域予約型可変伝送制御方式」電子情報通信学会技術研究報告, 2006 Feb
・「交差点における交通制御を目的としたITSの検討」シミュレーション, 2005 June
・「UR方式における被中継パケット重複送信回避及び送信電力制御」電子情報通信学会論文誌, 2003 Oct.
・「強制切断を考慮したDMFにおけるチャネルアロケーション方式」電子情報通信学会論文誌, 2003 Jan.
・「利用者中継方式による移動通信のチャネル利用効率の改善」電子情報通信学会論文誌,2003 Jan.
・"CDMA with Code Assignment Control for Integrated Voice/Data Transmission" IEICE transactions on communications, 2002 Oct.
・"A Novel Access Scheme for Packet-Typed Wireless Networks CDMA/CS-CF" Global Telecommunications Conference, 2001 Nov.
・"CDMA with Code Sense for Collision Free Access in Packet-Typed Wireless Networks" Vehicular Technology Conference, 2001 Oct.