本文へスキップ
植物-微生物共生を
分子から生態まで

毛状根形質転換


1日目

  1. ミヤコグサ種子を紙やすりで削った後、表面殺菌する。
  2. 滅菌ろ紙上に種子を並べ発芽させる。(22℃、dark、3日)

3日目

  1. 1/2 B5培地(セフォタキシムなし)を調製する。
  2. 角型シャーレに流し込み固める。50 ml/plate

4日目

  1. 根が0.2-0.5 cm出ている元気な実生を1/2 B5培地の下の方に並べる。
  2. シャーレをシールせずに5シャーレずつまとめてテープをし横にした状態で培養する。(22℃、16/8h light/dark, 100 µmol s-1m-2
  3. フリーズストックAgrobacteriumをLB寒天培地(適当な抗生物質)2枚の全面にたっぷりまく。
  4. Agrobacteriumを28℃で2日間培養する。

6日目

  1. 15mlファルコンチューブに2mlYMB培地を加える。
  2. LB寒天培地上のAgrobacteriumを滅菌薬さじ(小型薬さじ部分の側面がまっすぐなもの)を使って回収し、YMB培地に懸濁する。
  3. ボルテックスしよく菌を懸濁させる。
  4. 0.5mlの菌懸濁液を1mlシリンジに入れ27Gx3/4の針を取り付ける。
  5. 滅菌ろ紙上を敷いたガラスシャーレに約5個体の実生を移す。(乾燥しないように数個体ずつ接種する。)
  6. 胚軸の根から1-2mm上のところを27Gx3/4の針で垂直に刺す。
  7. 菌懸濁液を1滴たらす。
  8. 菌液をよく除いてから角型シャーレに戻す。(培地に埋め込まず、乗せる程度)
  9. 5枚ずつまとめてアルミホイルに包む。
  10. 横にしたまま22℃、16/8h light/darkで2晩培養する。

8日目

  1. アルミホイルをはずし、下面をシールする。
  2. 22℃、16/8h light/darkで5日間培養する。

13日目

  1. 1/2 B5培地(+ 150 µg/mlセフォタキシム)培地に移す。
  2. 約1cmの毛状根が出るまで培養する。

※乾燥とカビが大敵である。毎日観察し、こまめに培地を交換した方がよい。カビが増えすぎた場合は、滅菌バーミキュライトに移植する。

2週間後

  1. 2.5x対物レンズを用いてGFPまたはDsRedの確認を行う。
  2. 根をかみそりで切り落とし、形質転換毛状根1本のみを残す。
  3. 砂耕で栽培する。G. intraradicesを500 spores/plant接種する。
  4. 2日に一度1/2 Hoagland (50 or 100 µM Pi)を施用する。
  5. 3~4週間後に蛍光を発する根のみをサンプリングする。栽培期間が長くなると樹枝状体形成率が低下する。
 

1/2 B5培地(セフォタキシムなし)

B5 basal salts          0.83 g
Phytagel                     3.0 g
DW                         to 500 ml
pH5.2に調整し、オートクレーブする。
70℃以下に冷やしてから、1000x Vitamin stockを250µl加える。
 

1/2 B5培地(+ 150 µg/mlセフォタキシム)

B5 basal salts          0.83 g
Phytagel                     3.0 g
DW                         to 500 ml
pH5.2に調整し、オートクレーブする。
70℃以下に冷やしてから、1000x Vitamin stockを250 ulと30 mg/mlセフォタキシムを2.5 ml加える。

 

LB寒天培地

Tryptone                        2 g
Yeast Extract                1 g
NaCl                               2 g
Bacto Agar                    3 g
DW                      to   200 ml
pH7.0に調整し、オートクレーブする。
70℃以下に冷やしてから、抗生物質(x1/2)を加える。

 

YMB培地

Mannitol                0.2 g
Yeast Extract        0.04 g
MgSO4.7H2O       0.02 g
NaCl                      0.01 g
DW                  to  100 ml
オートクレーブし、1mlの0.3Mリン酸カリウム緩衝液(pH6.8)を加える。
 

0.3M K2HPO4./KH2PO4(pH6.8)

K2HPO4 2.59 g
KH2PO4 2.05 g
DW        to  100 ml
オートクレーブ

土壌生物学研究室

〒399-4598
長野県上伊那郡南箕輪村8304
信州大学農学部 食料生産科学科
食料生産科学科・応用生命科学科棟C311



信州大学HOME
信州大学農学部HOME