繊維科学概論
syllabus
科目名 | 繊維科学概論 |
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教員名 | 宮﨑 孝司 |
単位数 | 2 |
開講学期 | 1年2年 前期 |
授業のねらいと概要
- 到達目標及びテーマ
- 天然繊維や合成繊維材料の構造と物理化学的性質、染色加工および機能加工技術等の基礎を学ぶとともに,界面制御や材料内部の改質方法による最新の繊維機能加工技術,テクニカルテキスタイルなど新しい産業資材用途の繊維技術を修得する。
- 繊維材料を取り扱う者に必要な基礎的知識の習得と産業資材分野での繊維材料の機能加工や複合材料開発のための繊維化学や表面改質技術の専門的知識や情報を効率よく理解し,繊維分野において,基礎力・応用力を持つ専門技術者を育成する。
- 概要
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- 教科書に準拠し講義を進める。随時サンプル、パワーポイントを併用する。
- 本授業では、まず最初に日本の繊維産業の現状とその課題を知ることから始め、繊維の分類,糸加工,織り編み,染色仕上げ加工プロセスについて説明します。すなわち、現在,主に使われている繊維材料(天然繊維、合成繊維)が衣服や産業資材でどのように使用されているのか例を挙げながら,説明し,材料特性と機能の関係を考えさせる。これらの基礎を踏まえ、日本の強みである繊維の機能加工について,新しい機能化手段である電子線やプラズマなどを勉強するとともに,新しい「繊維」としてのテクニカルテキスタイルでどのような社会がもたらされるかを考える。
授業計画
- 第1回 繊維ガイダンス -衣服だけが繊維じゃない-
- 第2回 繊維とは(1) 繊維の特徴
- 第3回 繊維とは(2) 繊維の太さ・強度の表示方法とその意味
- 第4回 天然繊維の構造と特徴(綿,シルク,羊毛を中心に,その構造と物性)
- 第5回 化学繊維の構造と特徴(1)(再生、半合成繊維、及び合成繊維の構造と物性)
- 第6回 化学繊維の構造と特徴(2) (再生、半合成繊維、及び合成繊維の構造と物性)
- 第7回 紡糸から製布 (紡糸,糸加工,準備工程,織編技術)
- 第8回 染色加工技術 (精練,アルカリ減量加工,染色加工)
- 第9回 仕上げ加工(1)(微生物・臭気に関わる機能付与)
- 第10回 仕上げ加工(2)(水・静電気に関わる機能加付与)
- 第11回 仕上げ加工(3)(熱・光に関わる機能付与)
- 第12回 新規機能加工(1)(放射線を利用した加工技術)
- 第13回 新規機能加工(2)(放射線を利用した加工技術)
- 第14回 新規機能加工(3)(レーザ・低温プラズマ等による加工技術)
- 第15回 テクニカルテキスタイルの動向
- 第16回 定期試験
成績評価方法
出席時に授業の理解度把握のため,小テストや提出レポートおよび期末試験で評価する。レポートまたは小テスト等による評価(40%)と期末試験(60%)による評価の合計(100%が100点満点)とする。
質問、相談への対応
学生へのメッセージ
教科書・参考書
- 教科書
- 「繊維の基礎知識」 繊維学会編著 日刊工業新聞社
- 参考書・参考資料等
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- 「FUTURE TEXTILE」 堀照夫監修 繊維社
- 「新繊維材料入門」 宮本武明,本宮達也著 日刊工業新聞社
- 「繊維の不思議とおもしろ科学」、山崎義一著、ソフトバンククリエイティブ
備考