信州ブックレットシリーズ5電子書籍版
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会場B:事例は,風疹の場合ですね。橋本:風疹の場合とか。主に議論になっているのは,どこですか。予防接種は,どういうものが主に話題になるのですか。会場B:子宮頸がんワクチン。それについては,やはり公衆衛生ではないので,私も,自分の娘には子宮頸がんワクチンを打たせていないですね。 けれども,風疹については,妊娠したときのリスクなど,お母さんたちから「実は受けてない」「やっていないけど,どうしましょう」という不安をお話しされるので。もう妊娠された方には,あおっても仕方がないので,そういう話はしませんが。どうしたらいいのかなという状態です。風疹と,あとインフルエンザも。橋本:子宮頸がんも性感染症なので,感染症として公衆衛生の病気ではありますけれども。 でも,リスク・ゼロではないですから,そういう意味では,そうですね。ただ,現状が,書類を書いて,それで患者側が責任を負うのかというような印象を与えるコミュニケーションは,あまりよろしくないですね。確かに。会場B:すごく,本当にいいのかなというような。効果があるのかみたいな,なかなか難しいです。橋本:そうですね。リスクの許容水準をどこに設定するのかという社会的な合意は,この場合にもやはり必要ですね。社会的合意と,個人的な許容水準があって,うまく折り合いをつけていくことが必要かなと思います。会場C:今日は,どうもありがとうございました。 リスクというのは何となく分かっていたようで,なかなか,きちんと定義して考えたことがなかったので,どんな見方,考え方というか,そういうものができるのだということが分かって,また今後75

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