信州ブックレットシリーズ5電子書籍版
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なければ,当然高い。物理的処理をしていないと,さらに高くなります。物理処理をしたとしても,化学的処理の塩素処理をしないでいると,依然として高い。しかし,塩素処理をすることで,急激に感染症による死亡リスクは下げることができる。これに対して,点線が,発がんリスクです。発がんリスクは,400CT,600CTまで塩素処理をやっても,さほど上がらない。にもかかわらず,200から400CTに塩素消毒濃度を上げることによって,劇的に感染症のリスク,細菌感染のリスクは下げることができる。ですから,この場合にとるべき方法は,塩素消毒を少なくとも400CTの濃度で行う,ということになります。 リスクA・Bがあったときに,大事なのは,両方を足した総リス図表6 水道水の消毒問題出所)中西(2010)22-26頁を参考に筆者作成。0-200400600-2-4-6-8-10塩素消毒の強度(CT,mg・分/L)注)1.-は物理処理(濾過,沈殿など)なし。他は物理処理あり。2.感染症による死亡リスクの計算では,感染率と発病率は確率1とし,死亡率は0.01(高齢者)の条件で計算。3.発がんリスク=がんによる死亡リスクとして計算。感染症による死亡リスク発がんによる死亡リスク年間リスク(常用対数値)14

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