信州ブックレットシリーズ5電子書籍版
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実よりも高く評価し,高い確率は低めに評価してしまうのです。0と1のところは当然,不確実ではないので正確になるのですが,少しでも不確実な状況,0から1の間の値に関しては,低確率のときには過剰に見積もってしまうし,高確率のときは,それより低めに見積もってしまうようになる。 日常的には,宝くじなどがそうです。当たる確率は,客観確率で考えたら非常に小さな数字ですが,皆さん「もしかしたら当たるかも」という認識を抱いて買っています。客観確率ではなく,主観確率に基づいて行動するという説明は,生活実感にも合うわけです。リスクの削減費用 ところで,世の中にはゼロ・リスクを求める人たちがいます。しかし,ゼロ・リスクは無理な話です。どんなものにもわずかながらリスクがある。これは,現実が不確実な世界の話だからです。 図表4に示されるように,リスクの削減費用は,次第に増加していきます。リスクがかなりの程度削減されている状況で,さらに削リスクの水準低高大小削減費用図表4 リスクの削減費用出所)筆者作成。11

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