34写真サイズ量子ドットの透過型電子顕微鏡象。結晶成長を制御すると、形も変わります。量子ドットコロイド溶液の発光の様子。紫外線を照射すると明るく光る様子が見えます。頭痛薬と知られるアセチルサリチル酸(アスピリン)を原料に、分解・再合成による資源循環(ケミカルリサイクル)が容易なプラスチックを開発。資源循環を目的に設計されたビニルポリマー(炭素-炭素結合で連結された高分子)としては、世界初の例です。粉砕したポリエステルアンモニア水に浸漬希アンモニア水で分解する高分子。分解すると、原料の色素が再生して溶液が黄色く呈色する分解して原料再生亀亀山山達達矢矢 准准教教授授2011年JX日鉱日石金属株式会社、2012年名古屋大学工学研究科助教、2021年同准教授を経て、2025年4月より現職。専門:光電気化学・ナノ結晶材料化学髙髙坂坂 泰泰弘弘 准准教教授授1984年東京生まれ。2011年に東京工業大学で博士号を取得し、大阪大学助教を経て2019年から現職。2022年、JSTさきがけ研究員兼任。2023 年 、 信 州 大 学 RisingStar教員に認定、文部科学大臣若手科学者賞受賞。卒卒業業後後のの未未来来像像卒卒業業後後のの未未来来像像教教員員紹紹介介この量子ドット、光るだけではありません。光のエネルギーを電気(太陽電池)や化学エネルギー(光触媒)に変換したり、光の検出(光センサー)に使うこともできます。極めて小さな粒子の中に、エネルギー変換やセンシング技術の未来を変えるほどの可能性が秘められています。量子ドットというナノテクノロジーの結晶が、私たちの暮らしや産業、そして地球環境に新たな光をもたらそうとしています。できたての研究室で卒業生はいませんが、ナノ材料化学はとても身近なところで活用されており、活躍できる分野は幅広いです。卒業生が電子デバイス、次世代電池、半導体、自動車、バイオ医療など多様な業界で、革新を支える人材となることを目指しています。教教員員紹紹介介研研究究かからら広広ががるる未未来来高分子化学は産業と密接に関わっているため、研究室で開発した新物質が、工業製品として実用化されることもあります。研究室では純粋な化学実験を学生とワクワクしながら進める毎日ですが、同時に研究成果をもとにした応用研究を国内外の企業・研究機関と進めています。省エネルギー、循環型のプラスチック生産技術や、自己修復材料、pHや温度に応じて性質が変化するインテリジェント材料など、幅広い研究を展開中です。卒業生全員が大学院修士課程へ進学し、高分子化学・有機化学の研究者・技術者を目指しています。さらに博士課程に進学して、国際社会で通用する、第一線の研究者を目指す学生もいます。卒業生は化学・材料関係の大手企業に就職し、活躍しています。100 nmサイズや形状、化学組成を自在に制御しながら、半導体や金属のナノ粒子を合成する研究を行っています。数ナノメートルという極めて小さなサイズで結晶成長させた半導体微粒子は「量子ドット」と呼ばれ、エネルギーを加えると鮮やかな光を発します。近年ではディスプレイ技術にも応用され、注目を集めているこの発光材料を、環境負荷の少ない元素で合成することを目指しています。量子ドットの光の強さや発光色は、そのサイズや形によって変わるため、精密な制御が不可欠です。たった1ナノメートル(10億分の1メートル)の違いで、性質が大きく変わるので細部まで油断できません。高さ2.65cm×幅3cm繊維、プラスチック、ゴム…私たちの日常生活は,高分子材料なしには成立しません。一方で、廃棄されたプラスチックによる海洋汚染や、石油資源の将来的な枯渇など、現代の高分子化学が引き起こした社会問題も存在します。高坂研究室では、原料となる分子から高分子を設計し直し、これらの問題を解決する新しい高分子材料の開発しています。例えば、水中で環境負荷の小さな物質に分解する高分子や、原料を再生する循環型のプラスチックを開発しました。また、従来のポリエステルが高温・真空下で合成されるのに対し、低温・常圧での合成を実現する新しい合成法を発明しました。化化学学・・材材料料学学科科化化学学・・材材料料学学科科小小ささくく育育てててて大大ききくく輝輝くくナナノノ粒粒子子のの化化学学世世界界をを救救うう&&変変ええるるチチャャンンスス到到来来!!分分子子設設計計がが導導くくププララススチチッックク革革命命!!!!
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