繊維学部研究紹介2025
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高速溶融紡糸中の紡糸線の直径と速度を同時に測定する装置巻取速度:240 km/h広角X線回折による繊維構造解析(ポリL/D乳酸繊維の共晶)高さ4.35cm×幅7.5cm13写真サイズ写真サイズ衣服から加わる圧力をシミュレーションにより予測した結果。動作に伴う圧力分布を設計段階で検討することが可能になる体温と人体周辺の気温の分布を予測した結果。PMV(予測平均温冷感)等の指標を組み合わせることにより、被服の温熱快適性を予測することが可能になる炭素繊維の直接圧縮試験(上段:試験前 下段:試験後)宝宝田田 亘亘 准准教教授授東京工業大学大学院を修了後、金沢工業大学博士研究員、東レ株式会社繊維研究所及び複合材料研究所、東京工業大学物質理工学院助教を経て2024年より現職。研究分野は繊維・フィルムの成形加工と構造解析堀堀場場 洋洋輔輔 准准教教授授信州大学大学院工学系研究科修了。博士(工学)。信州大学繊維学部助教を経て、2015年より現職。主に、感性工学、計算工学、被服生理学に関する研究に従事。卒卒業業後後のの未未来来像像卒卒業業後後のの未未来来像像教教員員紹紹介介研研究究かからら広広ががるる未未来来着心地の良い衣服、座り心地の良いシート、燃費の良い自動車、消費電力が少なくて鮮明な表示デバイス、軽くて使いやすい工具、より人間に近いロボット、これら多くの製品の特性を向上するためには、基礎材料である繊維やフィルムの性能向上が不可欠です。繊維・フィルム材料は全ての産業の基盤であり、その基盤材料の進化が、世界を変える製品の開発に繋がると信じています。目的(物性向上)を達成するために、問題の構成要素(構造)を理解し、目的を達成しうる条件(成形条件)を考え、実践し、検証する。研究を通して、問題解決や目標達成の基本的な手法を学ぶことができます。それは、メーカーでの製品開発だけでなく、顧客への商品提案や、社会問題の解決にも活かせるものです。教教員員紹紹介介研研究究かからら広広ががるる未未来来人体と被服の間の物理現象をコンピュータ上で再現する方法を研究する一方で、当研究室では物理現象と人間の感性(快適性)の関係についても研究を行っています。人体の被服の間の物理現象と感性の関係が明らかになれば、コンピュータシミュレーションにより被服の快適性(着心地)を予測することも可能になると考えられます。卒業後の進路としては、卒業研究等で培った繊維工学、計算工学、コンピュータプログラミング等の知識・経験を生かし、繊維業界、IT業界への就職が大半を占めています。高分子材料は同じ化学構造の分子を用いても、分子の並び方が変わるとその物性(強度/弾性率などの力学物性,透明度/屈折率などの光学物性,導電性/圧電性などの電気物性,軟化温度/融点などの熱物性 等)が大きく変化します。製品が求める物性を達成するためには分子をどのように並べれば良いのか、また、そう並べるためにはどのように製造すれば良いのか、について、成形過程で何が起こっているのかをオンライン測定と数値解析を用いて明らかにし、成形品の構造を多数の測定機器を組み合わせて解析し、その物性を成形品の特性に合わせた測定法を開発しながら測定しています。高さ2.65cm×幅3cm着心地の良い被服を設計するためには、被服と人体の間の物理的な現象を理解することが重要です。しかしながら、着衣時に人体と被服の間に形成される空間は狭小であるため、空間内で起きている現象を観察することは容易ではありません。そこで当研究室ではコンピュータ上に衣服と人体を再現し、人体と衣服の間の力学的・熱的現象を予測・ 解析する研究(コンピュータシミュレーション)を行っています。シミュレーションは、実際に観察することが困難な現象を可視化できることから、被服・繊維製品の設計や評価に貢献するものと期待されています。先先進進繊繊維維・・感感性性工工学学科科先先進進繊繊維維・・感感性性工工学学科科繊繊維維・・フフィィルルムム材材料料のの製製造造条条件件とと構構造造とと物物性性のの相相関関をを探探るるココンンピピュューータタシシミミュュレレーーシショョンンにによよりり被被服服・・繊繊維維製製品品をを解解析析

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