繊維学部研究紹介2025
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Used with permission from ACS Nano 2022, 16, 12801-12812左:試作したリストバンド型マルチバイタルサインセンサ右:FBGセンサの繊維製品への導入 (左図赤部の拡大図)叩くことで機械エネルギーを電気エネルギーに変換できるスマート発電テキスタイル3次元構造テキスタイル(左:円形断面;右:ハニカム断面)120秒120秒240秒360秒480秒600秒児児山山 祥祥平平 准准教教授授信州大学繊維学部を卒業、同大学大学院を修了後、信州大学繊維学部技術部、信州大学国ファイバー工学研究所を経て、2022年より現職。専門分野は計測工学、繊維工学。朱朱 春春紅紅 准准教教授授信州大学大学院を修了後、大王製紙株式会社を経て、2020年10月より現職。専門分野は繊維工学・紡織工学。主な研究分野は3次元テキスタイルやスマートテキスタイルの創製に関する研究。卒卒業業後後のの未未来来像像卒卒業業後後のの未未来来像像教教員員紹紹介介研研究究かからら広広ががるる未未来来スマートテキスタイルの評価や開発に向けた新しい計測方法を提案することが研究の目標です。これまで計測できなかった繊維製品の情報を取得する、および新しいスマートテキスタイルを開発することで、より快適な生活を過ごすことができる繊維製品を社会に発信していくことを目指します。21世紀は「光の時代」と呼ばれるように、身近には光センサや計測機器があふれています。これを繊維製品へ応用するというテーマで「新しいモノづくりへの取り組み方」を育み、社会で即戦力となる人材育成を目指しています。教教員員紹紹介介研研究究かからら広広ががるる未未来来繊 維 材 料 か ら な る テ キ ス タ イ ル は “ 衣 ” “ 住 ”の あ ら ゆ る 場 面 で 活 用 さ れ て い ま す 。 一 方 で 、I o T社 会 に お い て 、 ス マ ー ト テ キ ス タ イ ル ( 賢い テ キ ス タ イ ル 、 ス マ ー ト 衣 料 と も 言 う ) は 材料 開 発 、 プ ロ セ ス ( 技 術 ) 開 発 、 及 び 実 装 を 経て 実 用 に な り ま す 。 こ の 中 、 繊 維 工 学 や 紡 織 工学 と エ ネ ル ギ ー 、 電 子 通 信 分 野 等 の 学 問 と 融 合し 、 発 展 に 結 び つ き 新 し い も の を 生 み 出 す と 考え て い ま す 。繊維材料、製布技術に関する専門知識を習得することだけではなく、能動的な学修を身につけ、さらに、グローバル化の視野とコミュニケーション能力を持つ人材育成を目指しています。左:近赤外画像計測システムの外観図右:滴下した水分が繊維製品内を移動する様子を撮影した画像暑い環境では余分な熱を吸収し、寒い環境では吸収した熱を放出することで、温度調節可能なスマートテキスタイルFBGセンサという高感度な光ファイバ型ひずみセンサを使用して、手首の脈動ひずみ信号から脈拍数・血圧・血糖値などを、胸郭のひずみから肺疾患患者の呼吸など、複数の生体信号を同時計測可能なシステム開発を行っています。将来、簡単に取り扱え長時間使用できるスマートテキスタイルとしての製品開発を目指しています。また、近赤外カメラを使用して繊維製品内の水分移動特性の3次元的な評価方法の開発を進めています。将来、吸水速乾性に優れた製品を高精度に評価することで国内メーカーが開発した高機能な製品を世界に正しく評価されることを期待しています。皆様が衣服を着て、体温調節の補助、身体の保護等の機能を期待していると思います。しかし、炎天下の屋外から涼しい室内へ行き来する際激しい温度差の原因で、体調不良などを引き起こす可能性が考えられます。それらを緩和するため、個人熱管理可能なテキスタイルが必要です。そこで、本研究室は着用可能で温度調節できるスマートテキスタイルの創製を行っています。また、ウェアラブルな発電スマートテキスタイルや、構造設計による3次元構造を有するテキスタイルなど次世代のテキスタイル開発に関する研究も取り組んでいます。先先進進繊繊維維・・感感性性工工学学科科先先進進繊繊維維・・感感性性工工学学科科生生体体情情報報ををせせんんいいででははかかるる、、高高吸吸水水速速乾乾性性せせんんいいををははかかるる、、計計測測分分野野へへのの応応用用賢賢いいテテキキススタタイイルルでで生生活活をを豊豊かかにに

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