医学科研究紹介2025-2026
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遺伝子解析の研究成果を保険診療の遺伝学的検査へとフィードバック(2022年9月20日より受託開始)【 信大NOW Vol.114 】【生きている しくみがわかる 生理学】大橋俊夫招待教授/河合佳子特任教授 著 (医学書□)研究室の様子最新型の次世代シークエンサーを用いて遺伝子解析研究を実施主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像原 因 診 断 に 基 づ く 治 療 が 広 が る と 考 え ら れ て い ま す 。・ 難 聴 の 原 因 診 断 ( 次 世 代 シ ー ク エ ン ス を 用 い た 遺 伝 子 解 析 )・ 人 工 聴 覚 器 医 療 の 臨 床 応 用・ 難 聴 発 症 メ カ ニ ズ ム の 解 明・ 難 聴 に 対 す る 遺 伝 子 治 療・ 難 聴 の 遺 伝 学 的 検 査 に よ り 難 聴 の 原 因 を 明 ら か に す る こ と で 、 難 聴の タ イ プ や 重 症 度 、 適 切 な 治 療 法 の 選 択 が 可 能 と な っ て き ま し た 。・ 難 聴 の 根 本 治 療 法 と し て 遺 伝 子 治 療 が 米 国 な ど で 始 ま り 、 難 聴 の遺 伝 子 診 断 や 遺 伝 子 治 療 の 研 究 者 と し て 留 学 や 就 職 な ど の 道 が 考 え ら れま す 。 ま た 、 信 州 大 学 医 学 部 耳 鼻 咽 喉 科 ・ 頭 頸 部 外 科 等 と 連 携 し 耳 鼻 咽喉 科 一 般 の 見 識 を 深 め る こ と が 可 能 で す 。・ 食 品 科 学 と □ 管 免 疫 と □ リ ン パ 循 環 と を 連 携 し て ヒ ト で の 健 康 増 進 法 の 確立 を 目 指 し た 研 究・ 高 感 度 湿 度 セ ン サ ー の 開 発 を 含 め た 手 掌 部 の 精 神 性 発 汗 現 象 を 対 象 と した 医 療 機 器 開 発 と そ の 臨 床 応 用 を 中 心 と し た 研 究・ ヒ ト の 胸 管 リ ン パ 流 量 算 出 法 の 開 発 と そ の 臨 床 応 用 を 目 指 し た 研 究・ ヒ ト の 肺 動 脈 血 流 と 呼 気 炭 酸 ガ ス 濃 度 と の 相 関 性 を 解 析 し 、 そ の 臨 床 応 用を 計 る 研 究・ 加 え て 、 一 般 の 皆 様 に 健 康 な 日 常 生 活 を 過 し て い た だ く た め の 情 報 提 供を 市 民 講 座 や テ レ ビ ・ ラ ジ オ や 書 籍 を 通 し て 行 な っ て い ま す 。□ リ ン パ 学 と □ 管 免 疫 学 、 健 康 科 学 、 食 品 科 学 の 研 究 領 域 に お い て ヒ ト の研 究 で 裏 付 け ら れ た 実 用 化 の た め の 医 科 学 情 報 を 世 界 に 発 信 す る こ と で す 。こ の 講 座 と 交 流 す る 世 界 の 研 究 室 ( ス ウ ェ ー デ ン ・ カ ロ リ ン ス カ 研 究 所 、 オ ース ト ラ リ ア ・ ニ ュ ー カ ッ ス ル 大 学 、 ア メ リ カ ・ カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 サ ン デ ィ 校 、 アメ リ カ ・ バ ー ジ ニ ア 大 学 、 ア メ リ カ ・ ニ ュ ー ヨ ー ク 州 立 大 学 、 ア メ リ カ ・ N I H 研究 所 等 ) に 、 博 士 課 程 終 了 後 に ポ ス ド ク と し て 推 薦 し 、 将 来 の 研 究 活 動 を 支援 す る 。 36人工聴覚器学講座では、難聴の遺伝子解析と人工聴覚器医療を主な研究テーマとしています。・難聴の遺伝子解析に関しては、日本国内の約130施設、海外の14施設との共同研究を行なっており、難聴患者18,000名以上のDNAサンプルと臨床情報を有している世界最大の研究拠点として、さまざまな原因遺伝子による難聴の臨床的特徴を解明しています。・人工聴覚器医療の臨床応用としては、先進医療を実施してきた実績を活かし、「一側性高度〜重度感音難聴に対する人工内耳」や「ステロイド徐放作用を持つ人工内耳」の実用化に向けた臨床研究を展開しています。https://www.hearingimplantsciences.org株式会社ブルボン、株式会社スキノスの支援により維持されている寄附講座です。医科学研究は(1)新しく見つけ出した現象のメカニズムを解析し、それを体系化する手法と(2)細胞をすりつぶしてその反応の細胞内情報伝達のキー物質を見い出す手法に大別されると思います。私共の講座はその両者の研究手法を結び付けて生体現象の本質を見抜くための研究をしています。メディカル・ヘルスイノベーション講座教授 栗田 浩,招待教授 大橋 俊夫人工聴覚器学講座特任教授 宇佐美 真一 難聴の遺伝子解析と人工聴覚器医療で世界をリードする!世界と太刀打ちできる研究基盤を学ぼう 2024-2025 医学科研 究 紹 介

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