医学科研究紹介2025-2026
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救急集中治療医学教室メンバー災害医療チーム(DMAT)フライト・ドクターとドクター・ヘリコプター当教室で□発したスマートフォン用子育て支援アプリ「のびのびトイロ」主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像命を救いたい、これは医師を志す人なら誰しも抱く、根幹となる思いです。救急集中治療医は、まさにこの思いに直結する診療を行う専門家といえるでしょう。救急集中治療の魅力は、重症な患者さんを治療し救命することにありますが、それは病院内の診療だけにとどまりません。病院の外、例えば災害時の対応、交通事故の現場、あるいは日常の場でも救命に直結する診療ができることは、他の診療科にはない大きな強みです。さらに、複数の臓器が同時に障害され各臓器の専門家には対処が困難、このような時には全身管理の可能な我々の出番です。長野県の児童精神科医療の中核的医療機関として、行政や地域の精神科・小児科をはじめとする医療機関、学校・教育センターなどの教育機関、児童相談所・児童心理治療施設などの福祉機関と連携し、子どもたちを様々な側面から治療・支援しています。臨床研究、疫学研究、基礎的研究など、多岐にわたる分野の研究をおこなっています。最良の研究とは、現在の治療の問題点を把握し解決することで、最終的に新しい治療法の開発につなげることです。必ずしも救命できる人ばかりではありません。現在の治療にどのような問題点があるのか、また、それはどのように解決できるのか、科学的な思考力が必要です。ただ救命するだけでなく、より良い状態で救命する、救命の質を上げていきたいですね。全身管理の専門家はまだ少なく、どの地域、病院にも充足していません。しかし、必ず救急集中治療の必要な患者さんはいます。卒業後もずっと、研鑽を続けながら苦しむ人を救け、献身的にその地域を支えています。における悉皆的コホート研究-備に向けた研究(こども家庭科学研究)比較・ 院 外 心 停 止 、 心 原 性 シ ョ ッ ク 症 例 の 予 後 改 善・ 多 剤 耐 性 菌 に よ る 院 内 感 染 の 制 御 方 法 の 開 発・ 敗 血 症 性 シ ョ ッ ク に お け る 血 液 浄 化 療 法 の 効 果 に つ い て の 検 討・母子保健情報を活用した子どもの精神健康問題の早期発見と早期支援-長野県岡谷市・地域特性に応じた発達障害児の就学から就労を見据えた多領域連携による支援体制整・発達障害への地域支援に資する継続的な情報収集・活用方法・体制整備に向けた研究(厚生労働科学研究)・アンガーマネージメントプログラム開発・マインクラフト®を用いた集団作業療法の有効性の評価・神経性やせ症の認知機能改善療法に関する研究・児童思春期の神経性やせ症を対象とした日本版マルチファミリーセラピーの開発・神経性やせ症の子どもを持つ家族を対象とした集団で行う心理教育:オンラインと対面の神経発達症をはじめとする子どもの精神健康問題の早期発見と早期支援の体制づくりを目指した研究を進めています。研究成果が教育行政施策に反映され、支援体制が整備されることが期待されます。診療部での臨床・研究・後進の指導、県内協力病院勤務、精神保健福祉・児童福祉関係の行政機関や施設勤務などの選択肢があります。研究機関への留学、就職も可能です。32救急集中治療医学教授 今村 浩子どものこころの発達医学教授 本田 秀夫何としても助けたい最初に診るのは我々だ 多職種連携による質の高い医療の提供2024-2025 医学科研 究 紹 介

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