新規治療薬の開発のために日々研究している大学院生ハイブリッド手術室対応透視・造影システム“ARTIS pheno”と次世代型自動レジストレーショ ンが可能 なナビゲーションシステム“Curve”を連動させた。ハイブリッドナビゲーション手術室Skip Pedicle Screw Fixation 側弯症矯正シュミレーション研究CT画像を用いて骨形態解析を行い、骨折リスクを予測 ハンドヘルドダイナモメーター・等速性筋力測定装置を用いた筋力測定主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像整形外科(骨・軟部)領域のがんは、発生頻度が低く症例数が少ないため“希少がん”と呼ばれています。そのためまだまだ診断法・治療法の開発は遅れており、不幸な結果となってしまう患者さんが数多く存在します。信州大学腫瘍班では、悪性骨腫瘍に対する新規治療薬の開発や抗がん剤を腫瘍に効率的に届ける方法の開発、悪性軟部腫瘍の新規診断基準の開発などの研究をしています。臨床分野においては、骨転移による病的骨折予防のためのCT画像を用いた骨形態評価や悪性軟部腫瘍患者の下肢筋力と術後機能予測などの研究をしています。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像1996年に国内でもいち早く脊椎手術にナビゲーションシステムを導入しました。さらに2018年に当学部附属病院南棟にハイブリッドナビゲーション手術室を導入しました。また、信州大学繊維学部小関道彦教授との共同で脊柱側弯症に対する基礎実験、3Dプリンターを使用した脊椎側弯症の研究などを行っています。脊柱側弯症に対する新しい低侵襲な術式の開発、新しい固定範囲の指標となるS-line(Shinshu-line)の研究を行っています。さらに、山梨大学、浜松医科大学と共同で腰椎椎体間固定術の臨床研究、リハビリテーション部と共同して運動器疫学研究などを行っています。・ 側弯症矯正応力シミュレーションの研究・ 早期発症側弯症に対する新しい手術治療・ 思 春 期 特 発 性 側 弯 症 に 対 す る S - l i n e を 用 い た 新 し い 治 療 戦 略・ 脊 柱 矢 状 面 ア ラ イ メ ン ト と 運 動 機 能 ・ 認 知 機 能・ 側 弯 症 に 対 し て 安 全 で 低 侵 襲 な 手 術 を 患 者 さ ん に 提 供 で き ま す 。・ 思 春 期 特 発 性 側 弯 症 の カ ー ブ タ イ プ 別 に 最 良 な 固 定 範 囲 を 提 案で き ま す 。・ 超 高 齢 社 会 を 迎 え て 健 康 寿 命 を 延 ば す た め の 提 案 が で き ま す 。変性疾患や外傷などの脊椎疾患の診断から治療について、整形外科医として現場ですぐに通用するレベルの技量を習得できます。特 定 の 分 野 で 研 究 を 深 め 、 世 界 で ト ッ プ レ ベ ル の 研 究 を 目 指 し ま す 。・ 悪 性 骨 腫 瘍 に 対 す る 新 規 薬 剤 の 開 発・ 悪 性 軟 部 腫 瘍 に お け る 糖 鎖 遺 伝 子 発 現 解 析 と 組織学的悪性度診断基準の確立・ 溶 骨 性 変 化 を 伴 う 大 □ 骨 病 的 骨 折 患 者 の C T 画 像 を 用 い た 骨 形 態 評 価・ 悪 性 軟 部 腫 瘍 患 者 の 下 肢 筋 力 と 術 後 機 能 予 測整 形 外 科 領 域 の が ん に お け る 研 究 は 、 そ の 他 の 領 域 の が ん と 比 較 し て遅 れ て お り 、 研 究 テ ー マ は 豊 富 で す 。 新 た な 治 療 薬 の 開 発 や 治 療 体 系 を確 立 す る こ と で 、 今 も な お 、 が ん で 苦 し む 患 者 さ ん の “ 未 来 を 創 る ” 手 助 けが で き ま す 。整 形 外 科 領 域 の が ん を 専 門 と し た 医 師 は 全 国 で も 少 な く 、 当 教 室 で 学 ぶこ と で 研 究 分 野 ・ 臨 床 分 野 の ど ち ら で あ っ て も エ キ ス パ ー ト に な れ ま す 。 日本 国 内 に 留 ま ら ず 世 界 で 活 躍 で き る 医 師 ・ 研 究 者 を 共 に 目 指 し ま し ょ う 。22 脊椎 班チーフ:准教授 大場 悠己腫瘍 班チーフ:講師 岡本 正則運動機能学運動機能学脊椎疾患・脊柱変形についての新しい知見・治療を世界に問う希少がんに苦しむ人たちの未来のために~新規治療薬・治療体系開発への挑戦~ 2024-2025 医学科研 究 紹 介
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