医学科研究紹介2025-2026
26/46

ルブリシンノックアウトマウスの屈筋腱組織像腱移植手術中に撮影した写真新しい脛骨骨切り術(脛骨後方開大型骨切り術)の開発股関節寛骨臼窩の位置の研究 マイオスタチンによる腱細胞の分化誘導 上肢外科は外傷や疾患により障害が生じた上肢の機能を再建することを目的とした分野であり、整形外科の中でも特に扱う疾患が多いため、研究テーマが豊富です。信州大学上肢グループでは、日常の診療で得たヒントを研究にフィードバックさせ、臨床から基礎に至るまで様々なテーマで研究を行っています。特に末梢神経が圧迫されて生ずる絞扼性神経障害や手指の腱断裂、関節症の診断法および治療法に関する研究、腱細胞分化や狭窄性腱鞘炎に関する基礎研究では、国際学会での発表や英文誌への投稿により、世界に情報を発信しています。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像信州大学下肢グループは下肢疾患(股関節・膝関節・足関節)を広く扱っており、日々の診療で生じる疑問点をテーマにした各種研究を行っています。股関節領域については寛骨臼骨切り術の骨切り精度向上のための骨切りガイドの開発研究、人工股関節置換術前後の骨盤動態や下肢回旋アライメントの検討、膝関節領域については前十字靱帯再建術や骨切り術に対する新しい術式の開発研究、などを行っています。これらの研究を通じて治療効果を向上させ、患者さんの満足度を高めることを目指しています。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像が で き ま す 。治 療 法 の 開 発 な ど に 応 用 で き ま す 。研 究 を 通 じ て 、 上 肢 外 科 に 関 連 し た 疾 患 に つ い て の 知 識 を 深 め る こ と がで き ま す 。 ま た 現 象 を 多 角 的 に 捉 え る 目 を 養 う こ と で 、 以 後 の 臨 床 や さ ら なる 研 究 に 役 立 ち ま す 。・前十字靱帯再建術後成績向上のための新しい脛骨骨切り術の開発・前十字靱帯再建術における遺残靭帯を温存する新しい術式の確立・人工股関節インプラント設置の指標となる寛骨臼窩の位置の研究・寛骨臼回転骨切り術に対する患者適合型骨切りガイドの開発研究を 目 指 し ま す 。下肢疾患の診断から治療について、幅広く対応できる総合力を身につけることができます。特 定 の 分 野 で 研 究 を 深 め 、 世 界 で ト ッ プ レ ベ ル の 研 究 を 目 指 し ま す 。・ 手 根 管 症 候 群 ・ 肘 部 管 症 候 群 の 画 像 所 見 や 術 後 成 績 に 関 す る 研 究・ 母指CM関節症stage4の術後成績に関する研究・ 小 布 施 町 民 を 対 象 と し た コ ホ ー ト 研 究 ( お ぶ せ ス タ デ ィ )・ 腱 細 胞 分 化 や 腱 鞘 炎 発 症 メ カ ニ ズ ム の 解 明・ 研 究 か ら 得 た 結 果 を 実 際 の 患 者 さ ん の 治 療 に 生 か す こ と が で き ま す 。・ 手 指 ・ 手 関 節 症 な ど 高 齢 者 に 起 こ る 疾 患 に 対 す る 新 た な 予 防 法 の 提 案・ 腱 細 胞 分 化 や 腱 鞘 炎 発 症 メ カ ニ ズ ム を 解 明 す る こ と で 、 再 生 治 療 や 新 規・ 人 工 関 節 に 対 し て 安 全 で 低 侵 襲 か つ 高 機 能 な 手 術 の 提 供 を 行 い ま す 。・ 前 十 字 靱 帯 再 建 術 に お い て 早 期 に 安 全 に 競 技 復 帰 可 能 な 術 式 の 開 発21上肢 班チーフ:准教授 林 正徳下肢 班チーフ:講師 下平 浩揮運動機能学運動機能学 臨床で得たヒントを研究にフィードバック~上肢外科の魅力~患者さんのQOL向上に繋がる幅広い研究を行っています

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る