令和5年度研究開発実施報告書
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H29H30R1R3R1R3R4R5100%90%80%5 分からない70%60%4 当てはまらない3 あまり当てはまらない50%2 やや当てはまる40%30%1 とても当てはまる20%10%0%H28100%90%80%70%60%50%40%30%20%10%0%H28H29H305 分からない4 当てはまらない3 あまり当てはまらない2 やや当てはまる1 とても当てはまるR4R5 「社会参画力」に関するアンケート項目について、幼稚園の保護者アンケートでは、「自己表現力」「課題探究力」の項目に比べ、「社会参画力」の育ちの実感が低いことがわかる(図 10)。対して小学校低学年、高学年の社会参画力に関する児童に向けたアンケートを見ると、友達との話し合いや、活動への興味関心の回答については、おおむね9割が肯定的な回答をしている(図 11・図 12)。一方で、 地域との関わりに関しては、他に比べて肯定的な割合が低いこともわかる(図 13・図 14)。中学生の回答を見ると、仲間と活動する喜びの実感については、小学校同様に高い水準で推移しており、更に広がり、身の回りの地域の出来事や人々への関心についても、おおむね上昇傾向であることがわかる(図 15・図 16)。 このことから、幼稚園の遊びの中で、自分の世界から少しずつ友達との関わりを広げていった子供たちは、小学校では友達と協働することや、関り合う必要感が生まれ、中学校に進むにつれて、学校内や友達だけではなく、身の周りの地域の出来事や人々にまで関心が広がっている様子がわかる。「社会参画力」を、私たち教師が、子供たちに内在する『3つのよさ』の1つとして見ることで、教師の枠組みの中で友達や地域と無理に関わらせずとも、友達や地域、様々な人々との関わりへの意欲や必要感が自然と高まり、自ら「社会参画力」を発揮していこうとすることにつながるのではないかと考えられる。 本学校園の子供からは、ものづくりへの高い意欲や関心がうかがえる。高学年の児童のアンケート調査において「わたしは、技術の時間に、自分の作りたいものを考えたり、自分の作りたいものを製作したりするのが好きだ。」という項目に対して「とても当てはまる」「やや当てはまる」と肯定的に回答している児童が毎年約9割いる。 こうした子供の思いを支えるため、技術科を編成したことで、中学校の技術科への緩やかな接続が可能になっていると考えられる。 一方で、英語科においては、児童の肯定的な回答が約6割に留まっている。現状では担任教員ではなく、専科の教員が英語科を担っているため、子供との関わりが少なかったり時間が短かったりすることが要因の一つとして考えられる。『子供から』に徹した教育実践を充実させていくためには、担任教員と子供の様子を共有したり対話したりする時間の確保や充実が必要であるこ図 10 図 12 図 14 図 16 図 11 図 13 図 15 ②教科「英語科」「技術科」導入による効果 とに喜びを感じている(中)各教科の学習や学級総合等の活動において,仲間とともに活動する各教科の学習や学級総合等の活動の中で,身の周りの地域の出来事や人々に関心をもって活動している (中)

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