環境報告書2025
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Shinshu University Environmental Reportは認証制度や日本独自の持続可能なパーム油ネットワークなどが設置され、消費国としての責任を果たすべく、取り組みが展開されています。他の見学先でも話題に挙がったように、今こそ消費者意識を改革する必要があるのではないかと感じました。る一方で、「働きがいや経済成長」を目指す目標も存在します。では、「陸の豊かさ・海の豊かさを守るため、パーム油が環境に負荷をかけるなら、需要や消費を減らせばいい!」本当にそうでしょうか?それでは地元の雇用はどうなるのでしょう?生産国となっているような発展途上国はこれ以上の経済成長を望んではいけないのでしょうか。私たちが今回触れた問題は世界中における問題の一部に過ぎません。それでも十分な解決にはがあり、この豊かさを守らなければならないと、失くしては元には戻せないと思いました。その点、私たちがこの研修で参加したエコSDGsには「陸の豊かさ・海の豊かさを守ろう」とする目標があ滝野 りょう(工学部水環境土木工学科・2年)柏木 まえ(農学部動物資源生命科学コース・2年)山口 真依(農学部植物資源科学コース・2年)丹治 彩音(農学部森林・環境共生学コース・2年)谷垣 優羽(農学部生命機能科学コース・2年)惟村 健(農学部動物資源生命科学コース・2年)田村 和奏(農学部森林・環境共生学コース・2年)東谷 莉夢(農学部森林・環境共生学コース・2年)玉利 澪華(繊維学部先進繊維・感性工学科・2年)様々なアプローチと時間が必要になると考えられます。今回の研修において私たちは海外との繋がりや複合的で複雑な問題に関して多くのことを学び、同時に考え続けなければならない問いにも気づくことができました。文字通り、環境マインドを身に付けることができたのではないでしょうか。ツーリズムは、マレーシアの自然を学びながら現地にお金が入るという仕組みであり、マレーシアの自然をうまく活用することが出来環境マインド実践人材養成コース 5期生「環境マインド実践ゼミⅡ(グローバル編)」実施報告 Report 2 パーム油産業 私たちの班が調査担当をしたアブラヤシ農園及び搾油工場では、下草刈りに牛を利用することで除草剤使用量を削減したり、古木をチップ状にして肥料として利用したり、油を搾った後のカスを使った自家発電や選別後粉砕した幹の部分をボイラー燃料とするといったことを実施し、無駄の少ない資源利用をして環境負荷の少ない運営を実施していることがわかりました。しかし、近年も違法な農地開拓が行われる実態があり、日本企業もこういった違法農園で製造されたパーム油を食料品等に使用していることがあります。生産国と消費国が解離していることがある中で、生産国で人権問題や環境問題が起きている一方、先進国などの消費国がこの問題の解決に取り組まないという放置的な状況は見逃せるものではないでしょう。現在Report 3 エコツーリズム マレーシアに実際に行き、事前に学んできた以上に豊かな自然と多様な文化があることを実感しました。日本にはない生態系や文化「研修・見学で見出した消費者の立ち位置と考え続けるべき複雑な問題」「エコツーリズムから学ぶマレーシア」888

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