学生へのメッセージを寄せた色紙とともに(左は聞き手の本学附属図書館の小島 浩子 副館長)Integrated Report 2025 Shinshu University約1万5000冊の寄贈図書のうち柳田邦男氏の著作(一部)。真ん中のサインは『空白の天気図』置く「岳俳句会」の 主 宰・宮 坂 静生さん(本名 敏夫 、本 学 名 誉 教授 )や 建 築 家 の丸 山 貴 史さんを通じて住居を探してもらい、信州大学のすぐそばにちょうど良い和風住宅が見つかりました。それで、本格的に引っ越すより先に、蔵書の半分を松本に前もって移したんです。しかし、その後、諸事情で松本への移住はとん挫し、必要な本を取り松本に拠点をりました。これではあまりにも非効率的ですので、この際、必要な最低限の本だけを残して手元に置き、あとは廃棄しようと思い、丸山さんに相談しました。丸山さにいくためだけに、わざわざ東京の自宅から松本まで中央線あずさに乗って行くことが多くな「柳田邦男文庫」寄贈記念インタビュー白地図の学生時代 それは、可能性を蓄積していく時期航空機事故、医療、災害、戦争などをテーマとした作品を数多く執筆し、戦後の日本を代表するノンフィクション作家のひとりである柳田邦男氏。2023年10月、その柳田氏から本学へ約1万5,000冊の蔵書を寄贈いただきました。附属図書館ではこれを記念し、2024年10月10日に寄贈図書贈呈式と記念講演会を実施しました。その際に行った柳田氏へのインタビューを掲載します。関 連 施 設 信州大学附属図書館―今回、本学にとても多くの蔵書の寄贈をいただいた経緯を教えていただけますでしょうか。私は東京で暮らしていますが、20年以上前から毎年夏に3か月間、絵本作家である妻(伊勢英子氏)が安曇野・穂高の絵本美術館「森のおうち」で原画展を行ってきました。私も毎年一緒に訪問し夏を過ごす中で、安曇野・松本地域の風土に親しみを持つようになり、2017年頃に松本への移住を考えました。学術情報拠点として学生の自立的学習や最先端の研究活動を支援するほか、知の蓄積と発信、機関連携によって、地域の学術文化振興に貢献しています。博物館・美術館・図書館・文書館などの県内文化施設と連携し、地域資源の共有化と新たな知識化を通して地域創生につなげることを目指す取り組み「信州 知の連携フォーラム」にも、2016年発足時から参加しています。38Shinshu University Integrated Report 2025INTERVIEW松本への移住を検討 信大近くに書庫地域の歴史と伝統を未来につなぐ文化資産
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