国立大学法人ガバナンス・コードにかかる適合状況等に関する報告書学長の選考や業務執行状況の確認・評価等学外委員、学内委員経営に関する重要事項等を審議学外委員学長、理事等(重要事項等を議決)学長、理事等重要な施策等の調査研究、企画立案学長、理事、副学長等教育研究に関する重要事項等を審議学長、理事、副学長学部長等国立大学法人では、学長を議長とする「役員会」が最終的な経営判断を行います。その質を支える基盤として、法令上、「経営協議会」と「教育研究評議会」の設置が義務付けられています。経営協議会は、外部有識者による客観的で多角的な助言を通じて、経営に関する重要事項を審議し、経営推進とリスク管理を強固なものにします。教育研究評議会は、教育研究に関する重要事項について評議員による専門的な議論を行い、教育・研究の質保証と継続的改善を担保します。副学長で構成される「戦略企画会議」を独自に設置しました。本会議は、重要事項に関する、情報収集・調査研究の体系的実施・戦略の企画立案・丁寧な議論を通じ、執行部における意識の共有化を確立しています。2023年3月に設置した「アドミニストレーション本部」(AHSU)は、主として外部資金獲得に特化した組織です。戦略策定を補佐するだけでなく、エビデンスに基づき、調査分析、課題発見、解決シナリオのプロデュース、TOPセールス、課題解決までをトータルマネジメントすることで、社会的インパクトの創出を目指しています。学長を本部長とし、COO、CEDO、CREO、CSO、さらには、教員、アドミニストレータ(URA、UEA、IRer)、事務職員により構成することで、教職協働による全学的推進を図っています。近年の社会ニーズに機動的に対応するためには、戦略的な企画立案に加え、執行業務の安定性が強く求められます。これらに応えるべく、2025年4月に「学長府」を新設しました。その特徴は、①執行部の構想を戦略的に設計し、大学改革を先導する機能、②執行組織を横断的に統括し、全学的な業務を安定的かつ効率的に推進する機能です。これにより、経営と教育研究に関する各種組織を実務の面で強固に牽引する体制が整いました。このようにいくつもの基盤組織が有機的に連携することで、多層的なガバナンス構造を実現しています。役員会のもと、学長のリーダーシップが最大限に発揮できる環境が整備され、大学改革を加速させる推進力となっています。学 長1. 法定組織による学外・学内の多様な知見の集約2. 独自組織である戦略企画会議による意思形成の深化法定組織の議論をより実効性あるものとするため、学長・理事・3. アドミニストレーション本部(AHSU):大学の総合司令塔国立大学法人信州大学の組織運営体制4. 学長府:企画立案の高度化と横断的な事務執行5. ガバナンスの確立と学長リーダーシップの発揮学長選考・監察会議経営協議会監事役員会副学長戦略企画会議各戦略部会教育研究評議会教育・研究企画立案経営Integrated Report 2025 Shinshu University30ORGANIZATIONShinshu University Integrated Report 2025大学改革を加速させる多層的ガバナンス体制−「総合司令塔AHSU」と「学長府の企画立案機能」−
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