8鈴木 球子 准教授名古屋大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士前期課程修了、同大学院博士後期課程単位取得満期退学、パリ第4大学ソルボンヌ博士課程にて学位取得(Ph.d)。2017 年全学教育機構に着任。現職に至る。高野 嘉寿彦 教授東京理科大学理学部第一部数学科卒業。同大学院理学研究科修士課程修了後、同大学院博士課程修了(理学博士)。信州大学工学部助教授を経て、2006 年全学教育機構に異動。現職に至る。「フランス文学ゼミ」授業光景パリ市街微分積分学の授業風景です。微分積分学と線形代数学は理工系分野の専門科目を受講、また研究する上で基礎となる科目です。アルクビエレ計量から曲率テンソルを計算した用紙。 ポアンカレの上半平面の測地線(半円)です。見た目は赤い線分 AB が短いですが、実は弧 AB(青)が短い。研究から広がる未来近代初期の様々な文章の読解を通じて、今日の私たちの思考・行動の土台となるものを問い直します。これはさらに、言語表現のあり方についても考える機会となるでしょう。言葉は、コミュニケーションのためのツールというだけではなく、その他にも様々な役割を持っています。そして、語られる背景となる文化と密接に繋がっています。卒業後の未来像どのような道に進むにしても、既存の考え方を絶対視せず、その発生と、根幹をなす要素を振り返ってみるという姿勢を身に付けて欲しいと思います。研究から広がる未来紀元前 300 年頃に編纂された「ユークリッド原論」は、円等の図形に関する定理と、数に関する定理が数学的に厳密に書かれた書物です。公理系を変えることで新しい幾何ができ、一般相対性理論に応用されました。基礎的研究は、他分野へ応用されて発展するまでに長い時間がかかりますが、必要不可欠です。現在、応用として自己回帰過程のなす空間の幾何学的な性質等を研究しています。解析学的な研究は多数ありますが、幾何的研究により新たな発見があるかもしれません。卒業後の未来像専門書以外の一般向け数学図書も沢山あります。是非、触れてみて下さい。数学の見方が変わります。数学的な論理思考を養うことは、社会人としての強みになります。各分野で活躍されることを期待します。フランス語やフランス語圏の文化、フランス文学を主に担当しています。18 世紀ヨーロッパの文学と思想について研究をしています。ヨーロッパ中世末から近代にかけて、ものごとの捉え方は大きく変わりました。そして、近代の初めに生まれた様々な思想の中には、今日にまで影響を与えているものが多くあります。現代を考える上でそれらの発生の探求は欠かすことができません。それは、今日において当然のように語られている考え方や見方を、もう一度問い直すことでもあります。言語教育部門今から約 2 千 5 百年前のギリシャにおいて、相対性理論等の現代物理学の基礎となる重要な定理がピタゴラス学派によって発見されました。それは中学3 年生で習うピタゴラスの定理または三平方の定理と言われる平面上の 2 点間の距離を測る物差(計量)です。この物差をもつ平面上の異なる 2 点を結ぶ最短線(測地線)は直線です。また、曲がり具合を表すものとして曲率があります。平面は曲がっていないので曲率は 0 です。対象と物差を変えて測地線や曲率等の幾何学的性質を研究(微分幾何学)しています。微分幾何学を用いて一般相対性理論が構築され、確率分布や時系列等にも応用されています。自然科学教育部門 総合人間科学系全学教育センター総合人間科学系全学教育センターフランス文学・思想自然や社会のさまざまな現象を幾何学的に解析する
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