保健学科研究紹介2025
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末 梢 神 経 線 維 (N1-3) の actin 蛋 白 染色によって矢印で示す円錐台の構造が、シュミット・ランターマン切痕である。シュミット・ランターマン切痕の模式図。軸索を巻く髄鞘の中に、①細胞質膨化部位、②細胞膜の接着、③コイルバネ状の構造 を形成している。伸展した神経線維において、シュミット・ランターマン切痕が伸びて緩衝作用をしていることが、生体内凍結技法によってわかる。実写映像を使った模擬運転テスト:危険を認知すると手掌部発汗と皮膚電位反射が増加する。危険を予測しているときには前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb) 濃度が増加する。危険予測場面では前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb) 濃度が増加し、手掌部発汗は減少する。「膜 骨 格」の 模 式 図。4.1G-MPP6-CADM4 蛋白複合体が、脂質 2 重膜の裏打ちをしている。危険場面では前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb) 濃度が減少し、手掌部発汗が増加する。寺田 信生 教授生物の顕微鏡観察のための試料作製法(電子顕微鏡、凍結技法など)について興味がありましたら、気軽に御相談ください。小林 正義 教授国立療養所東名古屋病院附属リハビリテーション学院卒業(作業療法士)。信州大学大学院医学研究科生理系専攻修了(博士・医学)2007 年信州大学医学部保健学科作業療法学専攻教授。 末梢神経に特徴的な構造としてシュミット・ランターマン切痕がありますが、これが運動に合わせて伸び縮みしていることを明らかにしました。 その分子機構として赤血球の変形能に関わる赤血球膜直下にある「膜骨格」を構成する蛋白複合体である“プロテイン4.1R-シグナル蛋白 MPP1-膜内蛋白glycophorin C”と相 同 性をもつ、“4.1G-MPP6-cell adhesion molecule(CADM)4”を見つけました。 この分子機構に関連する病気について研究しています。1.精神障害リハビリテーション 統合失調症やうつ病で入院した人達に、認知機能の改善に焦点を当てた個別作業療法を実施すると、精神症状の回復が促進され、再発リスクが軽減するという研究成果を大学院生と一緒に積み重ねています。2.高齢者のドライビングスキル評価 ドライバーの危険認知スキルを手掌部発汗反応と皮膚電位反射、ハンドル、アクセル、ブレーキの操作反応で評価する自動車運転認知行動評価装置を開発しました(特許第 5366248 号)。この模擬運転テストを使って高齢者のドライビングスキルを評価し、地域生活を維持するための運転リハビリテーションに応用する方法を研究しています。―29 ―研究から広がる未来卒業後の未来像研究から広がる未来卒業後の未来像基礎作業療法学基礎作業療法学 生体を構成する蛋白複合体の仕組みを研究して解き明かすことで、正常に働く私たちの体を理解できると同時に、その異常が起こった病気の本態を明らかにできます。 その解明のために、簡便に使用できる方法が急速に発展している現代ですので、是非とも研究に挑戦してみてください。 「なぜだろう」と思うことを科学的に解決できる手段を身につけることによって、様々なことが起こる未来に、いろいろな考え方を総合的に判断しながら適切に対処することに役立つと思います。 統合失調症やうつ病に対する早期作業療法の介入研究の成果は、精神障害リハビリテーションのモデル作りに役立っています。認知機能の改善を目指したアプローチによって更に対象者の社会適応を促進します。 開発した模擬運転テストが高齢ドライバーの危険認知・危険予測を評価する方法として実用化されることを願っています。そのためには評価方法の信頼性・妥当性を検証する必要があり、その一環として光トポグラフィーを使い前頭前野の血流動態を調べています。 精神障害リハビリテーションの支援技術は、精神科病院や地域精神保健の領域、認知症や高齢者の生活支援の実践にも大いに役立ちます。高齢者の運転技能評価の確立は喫緊の課題です。作業療法士は高齢者と障害者の運転リハビリテーションに貢献していきます。作業療法学専攻 体の構造を造り出す蛋白複合体を見つけよう!作業療法学専攻 精神障害リハビリテーションと=膜骨格蛋白の神経機能への役割=高齢者のドライビングスキル評価

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