保健学科研究紹介2025
3/40

―1 ―信州大学医学部保健学科長 伊澤  淳 私たち信州大学医学部保健学科の教員は、看護学、検査技術科学、理学療法学、作業療法学の4つの専攻において、授業や実習などの「教育」だけでなく、「研究」も本務としています。では、私たちはどのような研究を目指すべきでしょうか? 未知の探究、技術革新、社会課題の解決など、研究にはさまざまな目的があります。近年では、日本の科学技術や学術研究の国際競争力を高めるため、成果を速やかに社会に応用できる技術開発や、利益に直結するテーマが重視される傾向があります。確かに、「選択と集中」による研究資本の集約や競争力の強化は重要な戦略です。しかし、実際には、多様な領域における多面的な研究が広い裾野となって、日本の学術研究の発展を支えてきたのではないでしょうか。特に地方の国立大学法人においては、自由な発想による個性的な研究が、長期的に次世代の イノベーションへと繋がっていくと考えます。どの一つの研究にも意義がある “Every single research matters” と言えるでしょう。 本冊子『保健学科研究紹介 2025』では、4つの専攻に所属する教員一人ひとりが取り組んでいる研究の概要と、研究から広がる未来について紹介しています。保健学の探究を志す皆さまに、研究の魅力が伝わることを願っております。そして、私たちの一つひとつの研究が、日本の学術研究を推進する力となるよう、それぞれの研究のさらなる発展を期待しています。Every single research matters.は じ め に

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る