赤ちゃんの「発育」をみるための技術を学ぶ演習の風景家族の笑顔は子どものこころの成長に不可欠保健師コースの実習では、住民の皆さんへの健康学習会を企画・実施します地域の課題について住民の方々とディスカッションをする赤ちゃんの発育はどうかな?(演習の様子)幼稚園参観日での講話石田 史織 講師弘前大学医学部保健学科看護学専攻卒業。信州大学医学系研究科修士課程修了(医科学修士)。長野県保健師として勤務。2013 年に信州大学医学部保健学科に着任。神戸 玲 助教長野県安曇野市出身。信州大学医学部保健学科看護学専攻卒業、同大学院医学系研究科修了(看護学修士)。松本市で保健師として勤務ののち、2021 年に信州大学保健学科看護学専攻に着任。求められるサポートを探る研究に取り組んでいます。 乳幼児期は「人」のこころや身体の基盤をつくる大切な時期です。この時期の親や家族の関わりはとても重要で、子どもだけでなく親も人間的に成長が必要となる時期でもあります。 しかし、近年増加している乳幼児虐待の背景には、育児に自信がなく不安を抱え込むなどの育児力の未熟さや、家族で育児に取り組めず負担が偏っている状況、障がいや病気によって育てにくさを持つお子さんの育児等が複雑に関連します。そこで、育てにくさを持つお子さんのお父さんの育児をテーマとして、実際の育児状況や心情・意識、家族内や社会との関係性を調査することで支援ニーズの明確化や親になった後のライフプラン設計などの提案を目指しています。 保健センターで保健師として働いていたとき、乳幼児健診や子育て相談の場で多くの親子やご家族と出会いました。少子化や核家族化が進む中、大変な育児を乗り越えていくためには、お母さんやお父さんだけでなく、地域社会全体が支え合って子育てをしていくことが重要です。 保健師は、地域の様々な職種や機関と連携し、健康な地域づくりを行う役割があります。現在、地域の子育て支援のネットワークに含まれている民生児童委員・主任児童委員さんの存在に着目し、子育て支援の活動の実態や課題、保健師に― 16 ―研究から広がる未来卒業後の未来像研究から広がる未来卒業後の未来像公衆衛生看護学公衆衛生看護学 「育てにくさ」をもつ発達障がいのお子さんの育児を切り口に、育児をするすべてのご家族に汎用できるような育児支援を提案します。 また、育児をとおしてご両親自身も成長し、家族全員が笑顔でそれぞれの人生を楽しめる力を養えるよう応援します。 そして、お子さんと家族にとって大切な時期を充実して過ごしてもらうため虐待予防も視野に入れ、社会的支援の実施につなげます。 地域で暮らす人々の生活に入り込み、赤ちゃんからお年寄りまで全ての住民の健康な暮らしを「予防」の観点から支える立役者「保健師」として将来活躍する人を目指せます!「保健師」は、保健所・市町村保健センター・企業など病院とは異なる場で活躍します! 子育て家庭、特に母親の孤立は、育児不安、メンタルヘルスの不調、子どもへの虐待につながる恐れがあります。気軽に会って話ができる場、ちょっとお願いと言い合える関係、頑張っているねと言ってもらえる地域社会が大切だと考えます。子育てをしている家族も、その周りの人々も、笑顔で子どもを囲める、そんな社会を目指します。 保健師は市町村保健センターや企業などで、疾病予防、健康増進に取り組みます。幅広い世代の方とお会いし、暮らしを支えるために多職種と連携して支援します。常に疑問と根拠を持ち、よりよい支援を追求しつづけていける保健師を目指しましょう。夢ナビにてミニ講義公開中!詳細は冊子巻末をご覧ください看護学専攻広域看護学領域看護学専攻広域看護学領域こどもの笑顔と成長を支えるために家族の「育児」と「育自」を応援する笑顔で子育てができるように地域の子育て力を高めたい
元のページ ../index.html#18