89⼦どもの頃は雑誌を読みながら⾒よう⾒まねでプログラミングでゲームを作って遊んでいました。理数系が得意だったので理⼯学部を⽬指し、 成績だけで学科を決めました。 ⼤学3 年までは⿃⼈間コンテストに出場するサークルに没頭し、 たまたま講義がわかりやすかった先⽣の専⾨分野が無線通信なだけで現在に⾄っています。 きっかけはどうであれ⾊々なことに積極的に取り組んでいれば、⾃分のやりたいことが必ず⾒つかります!早 稲 ⽥ ⼤ 学 ⼤ 学 院 を 修 了後 、 2000 年 よ り 信 州 ⼤ 学⼯ 学 部 助 ⼿、 2006 年 よ り助教授、 2017年より現職。研 究 分 野 は 通 信 ⼯ 学、 特に 無 線 通 信、 無 線 信 号 処理 、 通 信 品 質 の 理 論 解 析に関⼼がある。・マイコンやシングルボードコンピュータへ の実装する研究(マリモ電⼦⼯業株式会社との共同研究)域化・低消費電⼒化(科研費 基盤(C) 2017年度〜 2019年度)(科研費 他3件)スマホを使った超⾼速通信とは違い、⾝の回りの様々なモノ( センサー) がイ ン タ ー ネ ッ ト に つ な が る IoT で は⾼速通信は必要無く、 低消費電⼒で広範囲に情報を伝える必要があります。電波が使えない場所もあります。様々なニーズに『 柔軟に』 対応できる無線通信技術を⽬指しています。無線通信技術者を必要としている企業は多いです。 通信事業者、 鉄道事業者、 電⼒会社、 ⾃動⾞メーカー、通信機器メーカーに就職する学⽣が多いですが、 つぶしが効く職種ですので、 キャリアアップを⽬指して転職する卒業⽣もいます。直交周波数分割多重(OFDM)⽅式はWi-Fiや5G、地デジなどの通信⽅式として幅広く⽤いられています。OFDM⽅式は、デジタル情報を伝送する信号波が下図左のような波形となり、雑⾳(正確には⽩⾊ガウス雑⾳)と同じ性質になることから、使い⽅を⼯夫すればデータハイディングにも活⽤できます。OFDM信号波の周波数スペクトルの振幅成分を適宜調整することで、任意の⾳楽にデジタル情報を埋め込むことも可能です。OFDM信号波の波形に合わせてLEDの発光強度を調整することで、照明の光にデジタル情報を埋め込むことも可能です。⼈間の⽬では感じ取れないスピードで明るさが変化しているので、ちらつきはありません。下図右は、ANALOG DEVICES社が販売しているADALM-PLUTOと呼ばれるソフトウェア無線アクティブ・ラーニング・モジュールです。このモジュールをはじめ、近年は各社から低価格のソフトウェア無線ハードウェアが販売されています。このようなハードウェアに当研究室で提案したOFDM信号処理アルゴリズムを実装し、420MHz帯の電波を⽤いて無線伝送実験しています。下図左のOFDM信号波形もADALM-PLUTOを⽤いて⽣成した波形です。左:ADALM-PLUTOを⽤いて⽣成したOFDM信号波形右:ANALOG DEVICES社のソフト ウェア無線機 ADALM-PLUTO理理論論をを追追求求しし、、⼿⼿軽軽でで効効率率のの良良いいデデジジタタルル無無線線通通信信のの実実現現をを⽬⽬指指すす!!Wi-Fiや5G、Bluetooth、モノのインターネット(IoT)といったように、無線を利⽤したデジタル通信システムが幅広く利⽤され、⾝近なものになっています。普段から何気なく使っている無線通信システムはたくさんありますが、それらを⽀えている無線通信技術は共通している部分が多いです。笹森研究室では、可視光やFM 電波、 ⾳波・ 超⾳波をデジタル通信回線として活⽤し、低消費電⼒で広範囲に情報を伝えるための無線信号処理⽅法について、理論的かつ実験的に検討しています。☆ 直交周波数分割 多重(OFDM)技術に関する研究☆ ベースバンド信号処理に関する研究・コンピュータシ ミュレーション技法☆ 通信品質の理論解析に関する研究☆ IoTシステム構築に関する研究☆ 広帯域無線デバイスを⽤ いたOFDM信号処理アルゴ リズムに関☆ 農業IoTシステムに関する研究(合同会社エイアイファーム安曇野と☆ 様々な無線回線を活⽤可能 なOFDM伝送システムにお ける広域化・低消費電⼒化の追求(科研費 基盤(C) 2024年度〜 2026年度)☆ 繰り返し送信⽅式の 新提案と その広域化 ・低消費電⼒化 効果の理論的解明及び実験検証(科研費 基盤(C) 2021年度〜 2023年度)☆ OFDMベースバ ンド伝送⽅式を活⽤した無線ネットワ ークの広☆ ウエアラブ ルデバイスによる拡張現 実(AR)と可視光通信を組合せた多⾔語表⽰システムの開発 (総務省SCOPE 2017年 〜2019年 )☆ ひらめき☆ ときめきサイエ ンス⼦ども向 け講座 「⾳を⾒る? 光を聴く?電⼦⼯作とプログラミングで可視光通信を体験しよう」(科研費 研究成果公開発表(B))研究キーワード研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績最近の研究トピックスの共同研究)LLEEDDRRaassppbbeerrrryyPPii ZZeerrooフフォォトトダダイイオオーードドRRaassppbbeerrrryyPPiiFFMMトトラランンススミミッッタターーFFMMララジジオオRaspberry Pi に無線信号処理を実装した可視光通信実験Raspberry Pi Zero に無線信号処理を実装したFMステレオ伝 送実験私の学問へのきっかけ教授 笹森 ⽂仁顔写真を配置無線通信,直交周波数分割多重(OFDM),ベースバンド信号処理,通信品質の理論解析,IoTシステム構築研究から広がる未来卒業後の未来像
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