工学部研究紹介2026
81/132

80幼 い 頃 から 知 ら な い 都 市を 訪 れ る こ と が大 好 き で 、旅 先で 出 会 う風 景 や 街 並 み に強 く 惹 か れ て きま し た 。大 学 生に な っ てか ら は 、自 分 が 訪れ た こ と の あ る都 市 や 建 築 物が 講 義 で取 り 上 げ ら れ る機 会 が 増 え 、そ の 背 後に あ る デザ イ ン や設 計 意 図、 歴 史 的 文脈 を 学 ぶ 中 で、建 築 や 都市に 対 す る関 心 が 一 層 深 まり ま し た 。た だ 眺 めて い た 空 間の 意 味 や 価 値 を 知 る こ と で 、 都 市 の 見 え 方 が 大 き く 変わ った こ と を今 で も 鮮明 に 覚 えて い ま す。□ □□ □年 に 千 葉 大 学 大 学 院工 学 研 究 科 建 築 ・ 都 市 科学 専 攻 修 了 、 博 士 ( 工学 ) 取 得 。 龍 谷 大 学 地 域公 共 人 材 ・ 政 策 開 発 リサ ー チ セ ン タ ー 博 士 研 究員 を 経 て 、 □ □□ □ 年 □ 月 から 現職 。一 級建 築 士。理 論 研 究 に と ど ま ら ず 、 実 際 に 課 題を 抱 え る 地 域 に 入 り 込 み 、 住 民 と 協働 し て 建 築 や 工 作 物 を 創 る こ と を 大切 に し て い ま す 。 そ う し た 実 践 が 住民 の 主 体 性 を 引 き 出 し 、 地 域 の 活 性化 に つ な が る 。 そ ん な 未 来 を 思 い 描き なが ら 活 動を 続 け てい ま す。長 野 市内 で 展 開す る 空 き 庭の 有 効 活用 を 目 的とし た 実 践 型 プ ロ ジ ェ ク ト 「 ま ち 畑 プ ロ ジ ェ クト」の イベ ン ト 風景 。ま ち 畑プ ロ ジ ェク ト 第 3 弾「ヤ ギ のい る 庭」の設 計 提 案 が 全 国 設 計 競 技 「 □□ レ ビ ュ ー □ □□ □年」で 入賞 !経済成長を前提とした資本主義的な都市構造が世界的に揺らぐ中で、人間を中心とした都市のあり方が見直されつつあります。これまで軽視されてきたヒト・モノ・コトを貴重な地域資源と捉え、現代社会や都市構造に応じて活用する姿勢が重要です。私の研究室では、理論研究の基盤を欧州(特にスペインの地方都市)に、実践の場を長野市に置き、マクロとミクロの両輪を連動させた研究と設計を行っています。顔写真を配置研研 究究究 シーズ■ 長野市善光寺門前界隈の空き地の有効活用を目的とした、実践型プロジェクト「まち畑プロジェクト」■ 軽井沢の設計事務所「□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□」と協働の信州土プロジェクト■ アルゼンチンのスラム地区を対象にしたデザインビルドによる環境改善プロジェクト■ スペイン地方都市を対象とした地域資源の再利用手法■ 地中海沿岸都市の灌漑水路と都市構造に関係についての研究共同研究・外部資金獲得実績■ 株式会社シーンデザイン建築設計事務所との空き庭を利用した学生と地域住民の交流を図る「まち畑プロジェクト」■ 株式会社あづみ野ビルディングと株式会社県設計との地方都市の商業施設再生プロジェクト「□□□□□□□□□□」■ 龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンター学外研究■ 欧州中都市における都市農業の戦略的意味に関する研究 (科研費基盤□)■ 南欧諸都市市民ガーデンの包括・系統的研究および日本諸都市への普及にむけて(科研費若手)■ 近代化にともなう灌漑水路と都市拡張の関係についての地中海都市比較研究(科研費新学術領域)□□を配置画像を配置画像を配置価値観や働き方が変わる今、大企業への就職だけが理想とは限りません。大切なのは、どんな状況でも柔軟に対応し、自分らしく豊かに生きる力を養うこと。地域と世界を見渡す実践を通じて、その力を育てていきます。最近の研究トピックス□□□□年から長野市内で展開している、学生主体による地域住民との協働プロジェクトが、□□□□年度グッドデザイン賞を受賞しました。この取り組みでは、空き家や元空き家に付随する荒廃した庭=「空き庭」を、コミュニティガーデンとして活用しつつ、地域のニーズに応じた多目的空間「まち畑」へと転用することで、「低未利用地型エリアリノベーション」の可能性を実践的に探っています。私の学問へのきっかけマクロな研究とミクロな実践から人口減少時代の都市のあり方を再考する研究から広がる未来卒業後の未来像助教 佐倉 弘祐員都市空間 ・ 地域資源 ・ デザイン ・ リノベーション ・ まちづくり研究キーワード

元のページ  ../index.html#81

このブックを見る