建建築築のの歴歴史史をを紐紐解解きき地地域域のの未未来来をを構構想想すするる研究から広がる未来卒業後の未来像歴史的建造物の調査の記録(野帳)調査を通じて把握した歴史的建造物の⾻組みの模型を作成し、理解を深める。●⽇本建築史研究・⺠家:建築の地域性・近世社寺建築:⼤⼯の地⽅的展開・擬洋⾵建築:⼤⼯の近代化・⼭岳建築:近代登⼭と⼭⼩屋の建築史●⽂化財の保護に関わる取り組み・⽂化財の保存に向けた調査:有形⽂化財/伝統的建造物群/⽂化的景観・保存活⽤計画等の策定●既存建築を活⽤した建築の提案(新旧の融合)⼤学院では、 信州のある地域をフィールドに、 調査研究を進めていました。 この地域には、 周囲の⼭に抱かれて社寺や⺠家などがたち、 美しい⼭村の⾵景を形づくっていました。 経済性を優先した開発によってこうした⾵景が失われていくなか、 私のなかに⾃ずと冒頭のテーマが⽣まれました。擬洋⾵建築の代表例、旧開智学校校舎(⻑野県松本市)。松本の⼤⼯・⽴⽯清重によって明治 9年に建てられた。令和元年に国宝 に指定された。・⽇本⼭岳建築史の構築に向けた⽇本アルプスの⼭⼩屋建築に関する調査研究(科研費:若⼿研究B/ 2009-11年度)・国⽴公園法の施⾏を契機とした⼭岳建築の意匠論とその展開過程に関する研究(科研費:若⼿研究B/ 2013-14年度)・⼩菅の⾥及び⼩菅⼭の⽂化的景観に関する調査(飯⼭市/ 2013-14年度)・⻑野県の近代和⾵建築に関する総合調査(⽂化庁/2016-17年度)・富⼠⼭の⼭⼩屋にみる信仰を基盤とした⼭岳建築の近代化に関する研究(科研費:基盤研究C・2016-18年度)・須坂市須坂地区における伝統的建造物群保存対策調査(須坂市/ 2018-19年度)・⼤⼯棟梁・⽴⽯清重の建築資料を⽤いた擬洋⾵建築の地⽅的展開に関する実証研究(科研費:基盤研究C/ 2020-23年度)・⻑野県の近現代建造物に関する緊急重点調査(⽂化庁/2022-23年度)・⽴⽯清重関係資料を⽤いた地⽅における「⼤⼯」の近代化と建築活動の実態解明(科研費:基盤研究C/ 2023-27年度)2002 年 信 州 ⼤ 学 ⼯ 学 部 卒業 、 2004 年 信 州 ⼤ 学 ⼤ 学院 ⼯ 学 系 研 究 科 修 了 、2007 年 信 州 ⼤ 学 ⼤ 学 院 総合 ⼯ 学 系 研 究 科 修 了。 博⼠ ( ⼯ 学) 。 2004 年 信 州⼤ 学 助 ⼿、 2007 年 助 教 を経て、 2014年より准教授。専⾨は⽇本建築史。建築の未来を考える際、先端的な建築と歴史的な建築の双⽅を⾒通すことのできる視点が⼤切です。歴史的建造物の調査・ 研究は、 その基盤になります。 古いものを⼤切にしながら、新しいものを創造する。こうした建築の未来を構想します。歴史的建造物の保存・ 活⽤に関わる設計者や技術者、 また、 地域の歴史や⽂化財を活かした地域づくりの担い⼿など、 幅広い可能性があります。この中には学芸員等の⾏政職員も含まれます。⼟蔵造の町 家が建ち並ぶ、須坂(⻑野県須坂市)の歴史的町並み 。令和6年に重要伝統的建造物群保存地区 に選定された。歴史的建造物の調査・研究と保存・活⽤に取り組んでいます。私たちは、⻑い時間をかけて、建築の⽂化を育んできました。地域のなかには、こうした建築の⽂化を物語るたくさんの歴史的建造物が息づいています。研究では、歴史的建造物の調査を⾏い、⼈が、どのような姿の建物を、どのようにたててきたか、さらには、建物がたてられた当初から現在に⾄るまでの変遷を把握します。こうした調査・研究をもとに、歴史的建造物の保存・活⽤について考え、地域の歴史を活かした地域づくりの提案を⾏っています。顔写真を配置QRを配置画像を配置画像を配置私の学問へのきっかけキーワード ⽇本建築史、歴史的建造物、⽂化財保護(保存・活⽤)共同研究・外部資⾦獲得実績准教授 梅⼲野 成央研究シーズ78
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