工学部研究紹介2026
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68最近の研究トピックス数値流体⼒学 ・ ⾮圧縮性流体 ・ キャビティ⾃励振動流れ ・ カルマン渦流れ流れの制御 ・ 数値計算法 ・ 流出境界条件流体の運動は⽬に⾒えなせん。そこで計算を⾼速で⾏うことができるハイパフォーマンスコンピューティング で 数 値 的 に 解 く 数 値 シ ミ ュ レ ーションが有効なのです。空気や⽔の複雑な流れを可視化することができ、その物理の解明ができるようになります。数 値 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 技 術 は 、様々な⼯業製品の開発に広がっています。卒業⽣は機械メーカーエンジニア、プラントエンジニア、ソフトウェアエンジニア、システムエンジニアなど様々な分野で活躍しています。⼀様流中に置かれた⾓柱の後流に発⽣するカルマン渦列⾓柱の背⾯を上下から中央に向かって駆動させると、誘起流によってジェットが形成され、カルマン渦の⽣成が停⽌する。キャビティを過ぎる⾃励振動流の流線と渦度キャビティ上流側壁を壁⾯駆動することにより⾃励振動が停⽌できる名 古 屋 ⼤ 学 ⼯ 学 部 助 ⼿ 、信 州 ⼤ 学 ⼯ 学 部 助 ⼿ 、 講師を経て2003年 より現職。研 究 分 野 は 流 体 ⼯ 学 。 特に 、 数 値 シ ミ ュ レ ー シ ョン に よ っ て 流 体 を 研 究 する 数 値 流 体 ⼒ 学 を 専 ⾨ とする。⻘い空にまっすぐに伸びる⽩い⾶⾏機雲を⾒たことはありますか? 何⼗トンもの⾶⾏機が⼈を乗せて⾶べることは不思議ではありませんか? 流体⼒学に興味を持ったきっかけは、⾶⾏機はなぜ⾶ぶことができるのかと不思議に思ったからです。⾶⾏機が⾶べるのは翼の周りの空気の流れによって発⽣する揚⼒によることを⼤学の授業で知りました。⽬に⾒えない空気の流れがもつ複雑な物理に惹かれ、流体⼒学の研究に進みました。吉⽥研究室は、流体の流れ現象を⾼性能計算機を⽤いて数値シミュレーションする研究を⾏っています。⾝の回りにある空気や⽔など流動する物質を流体といいます。流体の流れは⾝近な⼯業製品から地球環境まで広く関係しています。流体の運動をコンピューターで計算することで、⽬に⾒えない複雑な流れの現象をデータ化し可視化することで解明することを⽬指しています。さらに流れを制御することを⽬指しています。例えば、開いたキャビティを過ぎる⾃励振動流れや⾓柱後流のカルマン渦をコントロールする新しい⽅法を研究開発しています。研 究 シ ー ズ 開いたキャビティ⾃励振動流れの直接数値シミュレーション 開いたキャビティ⾃励振動流れの粒⼦法シミュレーション 開いたキャビティ⾃励振動流れの振動抑制流体制御シミュレーション ⾓柱を過ぎる⼀様流中のカルマン渦の発⽣制御シミュレーション ⾼精流出度境界条件の開発共同研究・外部資⾦獲得実績 インクジェットプリンタ内の流動解析(⺠間企業との共同研究) プラスチック⾦型内の流動解析(⺠間企業との共同研究) ⼆次元乱流噴流中の物質拡散の直接数値シミュレーション(財団法⼈中部電⼒基礎技術研究所研究助成) 数値解析によるキャビティ⾃励振動流の新しい制御⽅法の開発(科研費(基盤研究(C)) 直接数値シミュレーションによるキャビティ⾃励振動流の能動制御法の開発(科研費(基盤研究(C))私の学問へのきっかけ准教授 吉⽥ 尚史ココンンピピュューータターーでで計計算算すするる複複雑雑流流れれののメメカカニニズズムムのの解解明明とと、、複複雑雑流流れれのの制制御御研究から広がる未来卒業後の未来像

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