工学部研究紹介2026
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u:x方向の速度v:y方向の速度NozzleRunnerGuide vaneCavity61JetBladeNozzle身身近近なな水水かからら,,持持続続可可能能ななエエネネルルギギーーををつつくくるる―――― 水水力力発発電電のの新新ししいいカカタタチチ持続可能型の小規模水力発電の実現に取り組んでいます。 地域での電力確保はエネルギーセキュリティや地域経済循環の観点から非常に大切です。守り育てられてきた地域の水資源を地域のために発電に利用するこの取り組みは現在広がっています。水車、水力発電関連機器、自動車、プラント、ポンプ、空気圧機器、空調設備、 工作機械、電力会社等の機械や電機関連業界への就職が多く、研究開発、生産技術、設計、商品企画などの『ものづくり』担当のエンジニアとして国内外で幅広く活躍しています。◎新エネルギー財団「水力発電の導入促進のための事業費補助金(水力発電実証モデル事業)」で開発した新型水車と取水効率を向上した新型無動力除塵装置が長野県内の複数の発電所に導入されました。この技術開発の内容はターボ機械協会技術賞(2024)を受賞しました。◎科学技術振興機構(JST)のエネルギー・環境 新技術説明会で上水道での発電に適した新型水車(下図)をご紹介しましたTurbine宮 崎 大 学 で 博 士 ( 工 学)取 得 後 、 2004 年 に 信 州 大学 に 着 任、 2011年 よ り 現職 . 流 体 機 械 を 専 門 と し、特 に 水 力 発 電 用 タ ー ビ ンの 開 発 、 実 用 化 に 取 り 組んでいます。小さい頃から「ものをつくる」「仕組みを知る」ことに夢中になっていました。 その“ 好き” を大切にしながら大学では機械工学を専攻し、学ぶほどにこの分野の奥深さと面白さに惹かれていきました。特に流体機械の分野は、長い歴史と技術の蓄積がありながらも、新しい発想や工夫によってまだまだ進化できることを知り、自分もその挑戦に加わりたいと感じて今に至ります。 伝統的な分野だからこそ、 固定観念にとらわれず、 自由な発想で社会課題に向き合うことが求められています。 学生たちと共にアイディアを出し合いながら進める研究活動は、 私の原動力となっています。クリーンで安定した“国産の再生可能エネルギー”である「水力」。これからの水力発電は,もっと身近で小規模な,地域に根ざしたカタチへと進化していきます.私たちは,地域の川や農業用水路など,小さな水の流れを活用して,電力を地元でつくり出すための技術を研究しています.その中心となるのが「水力タービン」.企業の方々とチームを組み,社会に役立つ形で実用化を目指しています.“地域の水から未来のエネルギーをつくる”――そんな持続可能な社会の実現を支えます.■ 流込式水力発電に適用する低コスト水車■ 上水道の極低比速度地点向け衝動タービン■ 低落差地点向け軸流水車■ 極低比速度地点向け小型ペルトン水車■ パイプラインの余剰圧力を利用する水車■ 小水力発電用除塵装置の開発● 高落差小流量地点での発電を実現する水中駆動衝動水車の実証研究● マイクロ水力発電の実用化に向けた高効率開放型クロスフロー水車● クロスフロー水車のキャビテーションエロージョン特性の解明(科● 低コスト・高性能プロペラ水車発電装置の研究開発(NEDO,民間企● 低コストクロスフロー水車の開発(民間企業との共同研究)● 小水力発電用無動力除塵装置の開発(民間企業,国立研究開発法人● 身近な流れで発電する環境調和型ナノ水車発電ユニットの実証研究● 音波による噴流制御技術の開発(JST)● ナノ水車発電ユニットの高性能化等技術の開発(環境省)● 水車導水部における自由表面流れの不安定性制御(科研費(若手研● 水流の表面波動抑制による水車性能向上に関する試み(科研費(基私の学問へのきっかけ准教授 飯尾 昭一郎研研 究究 シシ ーー ズ共同研究・外部資金獲得実績(NEDO,民間企業との共同研究)の最適形状研究(科研費(基盤研究C))研費(基盤研究C))業との共同研究)との共同研究)(NEDO)究B))盤研究C))研究から広がる未来卒業後の未来像開発した新型水車( 上)とコンピュータシミュレーションの結果例(下) [国内外3大学、 2企業との連携研究開発]最近の研究トピックス流体機械 ・ 水車 ・ 水力発電 ・ 流体シミュレーション ・ 創エネルギー研究キーワード未利用水力の活用 ・ 低コスト化 ・ 可変速制御Torque meterGenerator

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