52千葉県出身。信州大学工学部機械工学科、大学院(修士)修了、株式会社東芝を経て、1993年信州大助手、2014年より現職。研究分野は、機械加工や機械材料で、現在は、コーティング技術である溶射工学を中心に活動。最近の研究トピックスコールドスプレーにおける矩形断⾯ノズルによるスプレーパタンの平坦化:円形断⾯ノズルとの⽐較と圧⼒の影響研究キーワード溶射技術 ・ コールドスプレー ・ ⾼速フレーム(HVAF)溶射 ・ 機能性⽪膜 ・ 複合⽪膜 ・溶射プロセス制御(最適化)・ 異種材料接合 ・アディティブマニュファクチャリング(⾦属3Dプリンティング)新しいコーティング法のコールドスプレー技術の国内でのパイオニアであり、基礎研究のほかに、共同研究を精⼒的に⾏っています。新たな機能性⽪膜や新しい接合メカニズムによるセラミック基材と⾦属⽪膜による電⼦ディバイスの開発などを⾏っています。⾃動⾞、航空宇宙産業船、プラントや精密・医療機器などのメーカーに卒業⽣は就職しています。研究テーマにとらわれず、⾃分の希望する分野を選択していますが、研究室での基礎学⼒と現場適応⼒を⾝に着けて、企業で活躍しています。コールドスプレー関連の多数の技術解説のほか,書籍なども寄稿,監修・Fundamentals of Cold-Gas Dynamic Spray(2007/9)・コールドスプレー/キネチックスプレーの概要と最新動向(2009/7)・Cold Gas Dynamic Spray(2016.5)・多次元アディティブ・マニュファクチャリング(分担執筆),コールドスプレー(⾦属),p.143-153,⽇本溶接協会,英語版 Springer・最新粒⼦積層コーティング技術動向―コールドスプレー,エアロゾルデポジション―(2023.9)研究室で作製したコールドスプレー装置で実験をする様⼦です。(右上の写真)約600m/sの⾼速で鋼板上に衝突した銅粒⼦(10μm):偏平して,鋼板との界⾯からひだ状のマティリアルジェットが噴出⾼速フレーム(HVAF)溶射ガンの成膜状況とガンノズル形状の最適化のために,粉末を⼊れないフレームジェット状態(写真右上)を数値シミュレーションの結果(写真右下)と⽐較⼦供のころから,無駄のない形で、⼤空を⾃由に⾶び回れる⾶⾏機が好きで、絵を書いたり、プラモデルを作ったりして夢中でした。⼤学進学の際、実家がモノづくりの職⼈であったこともあり,機械⼯学科に進学しました。卒研と修⼠研究では、恩師の⼈柄に惹かれて機械加⼯を選択し、現在の溶射技術の研究に繋がっています。航空機 メ ーカ ーか ら共 同 研究 の話 があ っ たと きに は思 わずガッツポーズでした。⼀⽣懸命にやっているといろいろなご縁があります!業との共同研究)械的特性(⺠間企業との共同研究)の共同研究)フィージビリティスタディ((財)機械システム振興協会からの委託事業)性(⺠間企業との共同研究)CSによる純チタン粉末の成形体(⾼い造形速度)。多次元アデティブ・マニュファクチャリング技術としても期待榊研究室では、機械材料と加⼯法の研究をしています。環境問題の解決策とも関連し、機械の⾼性能化を図るため部材がますます過酷な環境下で使⽤され、部材の外界との接点である表⾯の⾼機能化が重要となっています。そこで、現在は厚膜形成が可能なコーティング技術である『溶射法』による⾼機能⽪膜の作製や新しい溶射プロセスである『コールドスプレー(Cold Spray:CS)法』について研究しています。溶射は、材料、⼒学、熱流体⼒学などの多数の分野の知識を必要とし、研究室では⾦属3D造形(AM)を含め基礎的な研究から、企業との共同研究との数多くのアプリケーション開発まで⾏っています。顔写真を配置研 究 シ ー ズ コールドスプレー(Cold Spray :CS ),⾼速フレーム(High Velocity Air Fuel:HVAF)溶射による⾼機能⽪膜の作製 溶射プロセス(ノズル⼨法・形状など)の最適化 セラミック(および樹脂)の基板への⾦属⽪膜の作製(接合技術) 複合粉末の作製(粉末⾼機能精密分散・複合化処理装置) 複合⽪膜の作製と評価(Al-Si合⾦とセラミックス) コールドスプレーによる⾦属の造形(CSAM)の基礎と応⽤ 微細孔切削加⼯に関する基礎的研究(装置改良含む)共同研究・外部資⾦獲得実績 CSによるセラミック基板上への⾦属導体の作製(NIMS,⺠間企 CSによるナノ準結晶粒⼦分散アルミニウム合⾦⽪膜の作製と機 CSによる摺動部材の開発(⺠間企業との共同研究) CSにおけるWCサーメット粉末の開発とその⽪膜(⺠間企業と コールドスプレーによる⾰新部材創製技術の開発に関する CSによる次世代⼆次電池⽤負極材料の電極化とその電気化学特 CS⽤ノズルの開発とその⽪膜特性(⺠間企業との共同研究) HVAF溶射による硬質⾦属⽪膜の開発(⺠間企業との共同研究) 空気⽀燃型⾼速フレーム(HVAF)溶射法におけるWC 系サーメット⽪膜の機械的特性向上の検討(JST FS探索タイプ) CS関連など(科研費(基盤C)QRを配置画像を配置私の学問へのきっかけ教授 榊 和彦機機械械・・電電⼦⼦部部材材のの⾼⾼機機能能化化ののたためめのの環環境境配配慮慮型型『『ココーーテティィンンググ技技術術のの開開発発』』研究から広がる未来卒業後の未来像
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