工学部研究紹介2026
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26装置の一例ドレーンに付着した底泥脱水処理土排出水(ろ過水)最近の研究トピックス ICT技術や自動制御技術を取り入れた新しい調査装置・方法の開発と実用化 異分野・異種材料を建設技術・工法に応用するための研究など研究キーワード土の力学特性 ・ 軟弱地盤対策 ・ 建設施工技術 ・ 真空技術の応用 ・ 水質底質浄化 ・放射性セシウムの除染私の学問へのきっかけ教授 梅崎 健夫一面せん断試験装置(土および化学物質)閉鎖性水域(諏訪湖)における底泥のサンプリングと湖底地盤の強度調査および密度検層マルチドレーン真空脱水法ウォーターバリア(水域浄化フェンス)九 州 大 学 工 学 部 助 手 、 信州 大 学 工 学 部 助 手 、 助 教授 を 経 て 、 現 職 。 主 な 研究 分 野 は 、 軟 弱 地 盤 の 改良 技 術 、 閉 鎖 性 水 域 の 水質 ・ 底 質 浄 化 対 策 、 化 学物質の新たな適用など。人々が生活している地域や都市部の防災・環境保全から、宇宙開発における月面基地の建設、惑星探査や海底都市の建設、海底探査までの夢のある研究です。研究室では、学生たち が 自 主 的 に 様 々 な 実 験 ・ 解 析 を日々行っています。快適で安全・安心な都市計画や防災対策などに携わる省庁や地方自治体、社会資本の整備などに携わる建設会社や環境調査会社、また、大学院進学を経て大学などの研究機関などへ卒業生を輩出しています。大学入学共通テスト(当時は共通一次試験)、得意なはずの数Ⅰの1問目、logの計算が解けず頭が真っ白になりました。焦りから次も次も解けません。そこで、最後の問題から逆に解答して行き、解答を済ませましたが、単純な計算ミス等で80点失いました。当時の人気学科を「あっさりと」諦め、祖父母の家から通える大学の土木工学科に入学しました。地盤工学を選んだのは「何となく」 身近に 感 じたか ら です 。環 境 を受 け入れ 、 周り の人々に恵まれ、恩師の薦めで「運良く」研究者になりました。ただし、「最後は自分で」決断し実行しました。豪雨や地震などによる土砂災害、地すべり、地盤沈下などに対する防災・減災のために、土の強度や変形特性に関する基礎的な研究を実施しています。また、水質汚濁や悪臭が問題となる閉鎖性水域の水質・底質浄化対策のために、室内実験や諏訪湖などにおける現地調査および実証実験にも取り組んでいます。さらに、地盤から放射性物質を除染する技術や環境修復に関する研究も行っています。これらは,多くの民間企業との共同研究として実施されており、省庁や民間団体が企画した研究プロジェクトなどにも参画しています。研 究 シ ー ズ 地すべり地の強度評価と対策 真空を利用した高含水比土の脱水・浄化工法の開発 吸水性高分子を用いた新しい基礎工法の開発 閉鎖性水域における水質・底質浄化工法の開発 水域・地盤環境における新しい調査法の開発 など共同研究・外部資金獲得実績 「農地・森林等の放射性物質の除去・低減技術の開発」(農林水産省委託プロジェクト) 多孔質担持機能紙による水質浄化とその水域浄化フェンスへの適用に関する研究(民間企業との共同研究、特許2件取得) 高含水比の軟弱地盤および汚泥の脱水に関する研究(マルチドレーン真空脱水法、袋詰真空脱水法、エジェクター、民間企業との共同研究、特許4件取得) ラジオアイソトープを用いた浚渫埋立粘土の沈降堆積・圧密挙動の評価に関する研究(科研費基盤研究(B)、民間企業との共同研究) 吸水性高分子の膨潤・摩擦特性とその応用に関する研究(科研費基盤研究(C)3件、民間企業との共同研究、特許2件取得) 新型真空ポンプ揚水装置の開発(民間企業との共同研究、特許2件取得) ドローン技術を応用した自律型水・空移動ステーションの開発(民間企業との共同研究、特許2件取得)災災害害をを防防ぐぐ、、環環境境をを守守るる--土土のの力力学学かからら生生活活環環境境ままでで--研究から広がる未来卒業後の未来像

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