工学部研究紹介2026
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2-ytisned/t00 mcAmnerruC16太太陽陽光光をを水水素素エエネネルルギギーーへへ変変換換すするる人人工工光光合合成成系系のの構構築築研究から広がる未来卒業後の未来像学部4年生のときは電気化学・ 表面化学に関する研究を、その後大学院では現在の研究テーマでもある光触媒・ 人工光合成系関連の研究を行ってきました。ラボスケールで材料をコネコネしていると、大半は大した活性のない「ゴミ触媒」になってしまうのですが、時たま狙い通りor期待以上に面白い挙動を示してくれることもあり、そうした未知の触媒・現象を開拓していく快感に魅入られて今に至っていると感じます。 可視光応答型光触媒/光電極による水分解 光触媒的水分解におけるプロトン供給(反応物拡散)の制御 光触媒/光電極表面の多層構造化による高性能化 (光)電気化学的な手法に基づく半導体材料の精密解析 材料(助触媒・欠陥)の光発熱による光触媒反応の促進 有機系燃料を直接燃料としたエネルギー変換系の開発科科学学研研究究費費補補助助金金 ((研研究究代代表表者者)) 2025-2030年 基盤研究 B「半導体光触媒粉末に対する異方的・位置選択的組成傾斜導入による長距離内蔵電界の形成」 2021-2024年 基盤研究 B「光触媒表面に固定化されたリン酸系官能基を介するマストランスファー促進の学理構築」 2019-2021年 若手研究「セルロースの電気化学的酸化分解反応の精密解析及びエネルギー変換デバイスへの展開」 2018-2019年 研究活動スタート支援「非水系溶媒中における光電気化学反応精密解析と高開放端電圧湿式太陽電池の創製」 2016-2018年 日本学術振興会特別研究員奨励費 DC2「半導体-非水溶液界面を利用した高起電力光電気化学セルの研究と人工光合成系への展開」財財団団助助成成金金 2025-2026年 花王芸術・科学財団研究助成 (花王科学奨励賞) 2025-2026年 加藤科学振興会研究助成 2024-2025年 村田学術振興・教育財団研究助成 2024-2025年 TAKEUCHI育英奨学会助成金 2020-2021年 ENEOS水素基金東京工業大学工学部卒、東京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究科 修 了 。 博 士 ( 工 学 ) 取 得(2018年2月)。2018年3月より 信 州 大 学 工 学 部 助 教、2023年4月より現職。専門は光電気化学、材料化学、触媒化学。太陽光と水のみから水素を得ることが出来る「人工光合成系」 を構築し、化石資源に依存しない真にクリーンで持続可能なエネルギーシステムを模索することが錦織・影島研究室の研究活動です。光触媒の研究では、 材料の物性、 表面の状態、 それらを評価する様々な分析機器の取り扱いなど、多岐にわたる知識・能力が身に付きます。そうした研究活動やディ スカッションを通して、論理的な思考と根性を併せ持った人材を育成します。↑ Cu2SnxGe1-xS3粉末を用いた水素生成を世界で初めて実証。 (J. Am. Chem. Soc., 2021, 143, 15, 5698–5708.)↑ ACS Catalysis, Chemical Scienceのジャーナルカバーに採用されました。 (ACS Catal., 2025, 15, 6, 4892–4900; Chem. Sci., 2024, 15, 18, 6679–6689.)他多数↑太陽光スペクトル( 左軸)と各種光触媒の光吸収特性( 右軸)。研究室では様々な色を持つ光触媒粉末を合成します(右下写真)。↑(a)グローブボックス中での材料合成、(b)光触媒活性評価、(c)光電気化学測定。↑ 光触媒近傍でのプロトン供給の促進。溶液内での物理化学現象を制御する新たなアプローチ。(Angew. Chem. Int. Ed., 2021, 60, 7, 3654–3660.)再生可能エネルギーの中でも最大の資源量を誇る太陽光エネルギーの有効利用は、エネルギー・環境問題の解決に必須であると言われています。一方、太陽光は地域・時間・季節による変動が大きく、時間的・空間的に大きなスケールでの貯蔵・輸送には不向きであるという欠点もあります。そうした課題を解決すべく、影島研究室では錦織研究室と共同して、光触媒材料を用いて水を分解し、太陽光エネルギーを「水素」の形態に変換することが出来る、エネルギー蓄積型の人工光合成系構築に関する研究に取り組んでいます。研究キーワード私の学問へのきっかけ准教授 影島 洋介研研 究究 シシ ーー ズ共同研究・外部資金獲得実績最近の研究トピックス水分解用光触媒/光電極 ・ 高光起電力湿式太陽電池 ・ 人工光合成 ・ 燃料電池Cu2SnxGe1-xS30.20.4Potential / VRHE0.6x = 0.5x = 0.62x = 1x = 0x = 0.38-2-4-6-8(a)(c)(b)

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