工学部研究紹介2026
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セセララミミッッククププロロセセッッシシンンググをを駆駆使使ししたた新新材材料料のの創創成成−−⾮⾮常常識識なな材材料料ををめめざざししてて−−研究キーワードセラミック原料 ・ 成形と焼結 ・ マイカ(雲⺟)・ ⽣体材料 ・ イオン伝導体共同研究・外部資⾦獲得実績最近の研究トピックス研 究 シ ー ズ13研究から広がる未来⼈類は、⽯器からはじまり⾦属や樹脂など新しい材料を開発・普及することで、便利で豊かな暮らしができるようになりました。最近では、パソコンやスマホが、そこに使⽤されている材料の進化で、⼩型化や⾼性能化して普及し、⼈々の⽣活スタイルが⼀変しました。このように、新しい材料の開発は世の中を全く別世界へ変える可能性があります。卒業後の未来像材料化学は、幅広い分野の内容を含みます。それらの知識・経験を⾝につけることで、どんな分野の製造業にも対応できます。卒業⽣・修了⽣の多くは、いろいろな製造業へ就職し て い ま す が 、 特 に 、 修 了 ⽣ は 化学・材料分野の企業への就職が多い傾向にあります。光る雲⺟塊 左:可視光下、右:紫外線照射(発光状態)電⼦レンジを使⽤しての合成も可能機 械 加 ⼯ が で き る マ イ カ 複 合 ジ ル コ ニ ア セ ラミックス(左上) 表⾯のマイカをイオン交換した状態(左下)、イオン交換する前の表⾯に発⽣させた圧痕(右上):発⽣した⻲裂が⻑い、イ オ ン 交 換 し た 表 ⾯ に 発 ⽣ さ せ た 圧 痕 ( 右下):発⽣した⻲裂が短い、強化ガラスと同様の強化が期待される⼤学⽣のとき、所属学科は材料系というわけではありませんでしたが、材料に関した授業を聞き、材料って⾯⽩いかもと思いました。ちょうどそのときに起きた「セラミックブーム」に乗っかり、今に⾄ります。当時、セラミックスには夢や希望で満ち溢れていました。教授 樽⽥ 誠⼀⻑野市出⾝。⼤学院博⼠課程を2年で中退 し て 、 信 州 ⼤ 学 ⼯ 学 部に平成元年4⽉に助⼿として 赴 任 。 講 師 、 助 教 授 を経て現職。専 ⾨ は 無 機 化 学 、 無 機 材料 化 学 、 セ ラ ミ ッ ク プ ロセ ッ シ ン グ 、 セ ラ ミ ッ ク物性。顔写真を配置マイカ複合セラミックス,ワラストナイト複合セラミックス など電池・センサー、イオン伝導,発光、機械加工性、金属ナノ粒子の析出 など、ナノカーボン複合セラミックス破壊靭性の強化,電子伝導性の発現,熱伝導性の向上低温焼結、機械的性質の向上■セラミック原料の合成と成形 無機ナノ粒子の液中分散る強化」(科研費(基盤研究C))ラミックスの開発」 (科研費(基盤研究B))費(挑戦的萌芽研究))化」(日本板硝子材料工学助成会 研究助成)セラミックスは有⽤な性質や機能がたくさんありますが、「脆いこと」と「加⼯が難しいこと」が弱点です。樽⽥研究室では、セラミックスへナノカーボンや雲⺟などを複合化して、脆さを改善する研究や機械加⼯を可能にする研究を⾏っています。雲⺟は化粧品や塗料など様々な分野で利⽤されている物質で、本⼯学部では50年以上も継続して雲⺟に関する研究を⾏っています。樽⽥研究室でも雲⺟に関する研究を引継ぎ、上記の複合体の他に、雲⺟のイオン伝導や透明な雲⺟セラミックスなど、常識を覆す研究に取り組んでいます。 機械加工ができるマシナブルセラミックス 透明なマイカ結晶化ガラス■アルミナ、ジルコニアおよびアパタイトセラミックスの成形と焼結 「膨潤性マイカ複合セラミックスの自己修復能とイオン交換によ 「高性能バイオマテリアルとしてのカーボンナノチューブ複合セ 「電気伝導性を有する透明なマイカ結晶化ガラスの合成」(科研 「透明な結晶化ガラスのイオン交換による化学強化と高次機能 「歯科用快削性セラミックスの開発」(JST シーズ発掘試験) 「マイカに関連した研究開発」(民間企業との共同研究) 「道路標示材などの研究開発」(民間企業との共同研究) 「3Dプリンタに関連した研究開発」(民間企業との共同研究)QRを配置私の学問へのきっかけ鉄含有雲母:磁化して磁石にくっつきます機械加工が可能な透明なマイカ結晶がガラス(左)、そこへ銀を添加した結晶化ガラス(中央)、そのSTEM像(右)銀ナノ粒子がマイカ層間に析出機械加工が可能なジルコニア/ワラストナイト複合体(左)そのSTEM像(中央)擬似体液に浸漬して析出したアパタイト粒子(右)生体活性を示す

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