111私の⼩さい頃からの夢は⼩学校の教員になることでした。そのため、 地元の⼤学の教育学部に進学したのですが、そこで⾼校までの数学とは違う、 ⼤学の数学に出会いました。 ⼤学の数学では理論的な美しさを追求することが⼀つの⼤きな⽬的になっており、 その⼤学の数学に興味を覚えた当時の私は、 教員になるか数学の勉強を続けるか迷いましたが、 教員になることはいつでもできると考え、数学の世界に⾜を踏み⼊れました。群 ⾺ ⼤ 学 教 育 学 部 を 卒 業後 、 東 北 ⼤ 学 ⼤ 学 院 情 報科 学 研 究 科 に て 学 位（ 情報 科 学） を 取 得。 学 術 振興 会 特 別 研 究 員、 信 州 ⼤学 准 教 授 を 経 て、 2022 年よ り 現 職。 専 ⾨ は 作 ⽤ 素論、量⼦情報理論。量⼦情報理論で研究されているテーマの⼀つに量⼦コンピュータがあります。 量⼦コンピュータは現在使われているコンピュータでは出来ない計算をすることが可能です。量⼦コンピュータを作ることができれば、現在通信で使われている暗号のいくつかを破ることができます。本研究室の卒業⽣の進路は様々で、機 械・ 電 機 関 連 会 社 か ら 銀 ⾏ ・ 教員・公務員まで幅広い業種に就職しています。 本研究室では、 論理的な思考⼒や問題解決能⼒を伸ばすことを⽬標にしており、 どのような分野でも活躍できる⼈材を育てています。研究室の⽇常⾵景です。セミナーに向けて、⼀⼈ひとりが本や論⽂の内容を勉強します。しっかりと勉強することで、良いセミナーを⾏うことができます。セミナーの様⼦です。セミナーでは学⽣が教員や他の学⽣に対して、勉強した数学の内容を発表します。同時に指導教員からいろいろなことを学びます。量⼦とは物質の最⼩単位のことで、例として電⼦や光⼦などが挙げられます。量⼦の世界はものすごく⼩さな世界なので、われわれの直感に合わない現象、⾔い換えれば“不思議な現象” が多く現れます。 量⼦情報理論では、量⼦の世界で起こる不思議な現象を利⽤した、今よりずっと性能の良いコンピュータや、盗聴不可能な通信などが研究されています。量⼦情報理論を研究するためには、数学の研究対象である⾏列や作⽤素を学ぶことが必要不可⽋です。⼤野研究室では実験機材などは使わず、数学の理論を⽇夜研究しています。■ 数学を用いた生涯教育■ 数学教育における教材の開発■ 作用素不等式に関する研究■ 量子ウォークに関する研究■ 量子情報理論に関する研究● Bottcher-Wenzel不等式の一般化（科研費基盤C）● 量子ウォークの同値性に関する研究（科研費基盤C）● 量子情報理論に関連した作用素環論における諸問題の研究● 量子系の条件付き対称完全正作用素値測度に関する研究（科● 量子系の完全な正作用素値測度の構成（科研費若手B）● 作用素環と量子格子系の研究（学振PD）画像を配置画像を配置画像を配置画像を配置量量⼦⼦情情報報理理論論〜〜数数学学でで解解析析すするる量量⼦⼦のの世世界界〜〜研究から広がる未来卒業後の未来像研究キーワード量⼦情報理論 ・ 数学教育最近の研究トピックス● 現在、主に量子ウォークの研究を行っている。量子ウォークは量子アルゴリズムの一つである探索アルゴリズムと関係が深いなど、量子情報理論にも関連する分野である。● これまでに大学生向けの教科書「応用解析の基礎」「微分積分の基礎」「確率・統計の基礎」を執筆している。小中高の教員免許（数学）も持っているため、教育への関心も強い。私の学問へのきっかけ教授 ⼤野 博道顔写真を配置顔写真を配置研研 究究 シシ ーー ズ共同研究・外部資⾦獲得実績（RIMS共同研究）研費若手B）
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