工学部研究紹介2026
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9次次世世代代半半導導体体実実装装をを支支ええるるめめっっきき技技術術~~接接合合材材料料・・放放熱熱材材料料・・配配線線材材料料~~低温焼 結型Cu め っき 膜を 用い た直 接Cu-Cu 接合部 の断 面 。融 点1083 ℃のCu が300℃ 以下 で接合し一体化する。 次世代半導体実装への応用が期待できる。めっきで作製したCu/ダイヤモンド複合材料のX線顕微鏡解析( 黄色の部分がダイヤモンド粒子)。左のサンプルでは空隙率が大きく( 青色部分) 熱伝導率が低い。 右のサンプルでは空隙率が小さく熱伝導率が高い( Cuの2倍以上)。パワー半導体等の放熱材料として期待できる。画像を配置画像を配置画像を配置画像を配置QRを配置QRを配置めっきは非常に分かり易い化学反応です。溶液中の金属イオンが還元反応により金属に変化します。また、溶液中に僅かな添加剤を入れるだけで鏡のような外観の金属膜が作製できます。めっき膜中の水素の新しい利用法の発見や誰も作製したことのない合金めっき技術の開発に成功したのが、より学問を深めようと思ったきっかけです。最近の研究トピックス200℃以下の温度で焼結するCuめっき膜(低温焼結Cuめっき膜)を開発しました.三次元集積回路製造やパワー半導体部品実装への応用を念頭に置き、直接Cu-Cu接合技術の実現を目指しています(地元企業との共同研究).CNT複合めっきのReview articleが学術誌トップページのバナーに採択されました.粗面化めっきを用いた鉄鋼と樹脂の異種材料接合に関する論文が学術誌のフロントカバーに採択されました.本研究は車体のマルチマテリアル化によるカーボンニュートラル促進を目的としています.Ag/CNT複合めっき技術への取り組み(地元企業との共同研究)が、平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰に選ばれました.EV用急速充電コネクタの高耐久性非シアンAgめっき技術へと発展させています.研究キーワード次世代半導体実装 ・ 直接Cu-Cu接合 ・ 6G対応Cu配線 ・ 高熱伝導複合材料 ・ 異種材料接合新井研究室では、めっき技術の可能性を追求しています。めっきはマイクロ・ナノオーダーの金属材料の作製に適しています。次世代半導体実装に必要な材料、EVの急速充電に必要な材料、非な金属を錆びさせない材料をめっき技術により創製し、企業との共同研究を通して社会実装を目指します。めっき技術は、めっき専門企業だけでなく、エレクトロニクス関連企業全般で重宝されています。そのため、卒業後は家電メーカー、半導体メーカー、電子部品メーカー等への就職が多いのが特徴です。就職後、卒業生の皆さんは企業で活躍しています。新井研究室では、電気化学的手法、特に“めっき”による機能性材料の開発に取り組んでいます。“めっき”は現在、パソコン、スマートフォンをはじめとするすべての電子・半導体機器に不可欠なテクノロジーです。研究室では、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた金属/CNT複合材料、ナノポーラスCu材料、機能性合金材料等を“めっき”により作製し、それらの微細構造や特性を評価しています。最近はAIや6Gの実現に不可欠な次世代半導体パッケージを作製するための材料開発に力をいれています。■ 高密度実装用接合材料の開発■ 各種CNT複合めっき(Cu/CNT、Ni/CNT、Ag/CNT等)■ ナノポーラスCuの創製■ 粗面化めっきを用いた異種材料接合■ 各種機能性合金めっき(Ag-Bi、Fe-Cr等)■ Cu/ダイヤモンド複合めっき■ 低温焼結型Cuめっきによる直接Cu-Cu接合(民間企業との共同研究)■ 粗面化めっきを利用した異種材料接合(民間企業との共同研究)■ CNT糸の電気化学メタライゼーション(民間企業との共同研究)■ カーボンナノチューブ複合めっき法を活用した新規リチウムイオン電池負極構造の構築(科研費 基盤研究B)■ 非シアン浴を用いたAg-Bi合金/CNT複合めっき(科研費 基盤研究C)■ カーボンナノチューブ共析メカニズムの解明(科研費 基盤研究C)■ 大口径 ( 300 mm)ウ エハに対応した高 耐熱性めっき 技術の開発(中小企業庁 Go Tech事業)■ ナノ粒子を用いた高機能複合めっき加工技術の開発(中小企業庁 サポイン事業)■ 車載コネクター用の高耐久銀合金/CNT複合めっき技術の開発(JST A-STEP トライアウト)■ 鉄鋼と樹脂の異種材料接合技術実用化のための高速粗面化めっき技術の開発(JST A-STEP 機能検証フェーズ)■ 次世代 自動車コネク タ向け耐摩耗性・ 低抵抗性に優 れた長寿命銀/CNT合金複合めっき技術の開発( JST 地域産学バリュープログラム)私の学問へのきっかけ教授 新井 進顔写真を配置顔写真を配置研研 究究 シシ ーー ズ共同研究・外部資金獲得実績研究から広がる未来卒業後の未来像長野県技術系研究員を経て、1999年に助手として信州大学に赴任。2011年より現職。研究分野は溶液化学、電気化学を応用した表面処理。特に、めっき技術を活用した機能性材料の創製を展開している。

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