教育学部研究紹介2025-2026
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教職大学院グループや まぐ ちまなぶな おお くむ らみ やひさし39【研究分野】国語科教育学教師教育学 小中学校での授業実践を通して,国語科の授業づくりや単元づくりについて研究してきました。特に読むことの学習において,考えの形成に関わる資質・能力を育成するための授業づくりについて研究しています。また,最近では,教師や教職集団の在り方,教師のライフスタイルに合わせた専門職としての力量形成について考えています。とかく教職や教師についてネガティブな言説が聞こえてきがちな昨今ですが,教職を志す,または教職に就いているみなさんが,自己の教師としての姿を省察し,教師として確かに歩みながら,自己の力量や専門性を高めていけるように,明日の活力や未来の姿へと繋げていけるように,共に考えて参りたいと思います。【研究分野】教師教育学、国語科教育 これまでに小学校現場を中心に、「その子がその子らしく学ぶとはどういうことか」を自身の自己課題とし、学級経営や授業実践を通して考えてきました。現場での子どもたちとの関わりから学んだことは、子どもたちが安心して、自分の力を思う存分発揮し、互いに認め合うことができる、そんな学級経営はあらゆる学びの⼟台になるということです。現在は、幼小中一貫教育において大切にされている、子どもの発達段階と接続に着目し、「その子がその子らしく学ぶ」ことのできる国語科カリキュラムマップの開発を行っています。【研究分野】障害児者心理学、特別支援教育 場面緘黙児者の心理過程の解明と発達段階に応じた支援方法について、当事者や教師に対する調査と実践により追究しています。 場面緘黙は学校などの慣れない状況で話せないことを主症状とする情緒障害ですが、症状の現れ方には個人差があり、授業への関わり方やクラスメイトとの相互交渉の持ち方、学校生活への適応状況が異なります。多様な状態像の理解とそれを踏まえた個に応じた支援を可能とするために、以下のことに取り組んでいます。 1)幼少期から成人期にわたる場面緘黙の心理過程の解明 2)統合的行動アプローチの実践:教育・心理・医療・家庭との連携による専門的支援の模索 3)学校における合理的配慮の検討:学習機会の保障や対人関係の形成支援【研究分野】教育史、教育経営、教師教育 教師が教える営みの中でどのような豊かな学びを展開しているのかに関心があり、教育経営・教師教育史研究に取り組んでいます。特に現職教師が子どもだけではなく、他の教師や教員志望学生を指導する中でどのように自己を教育しているのかを分析しています。著書:『ウィネトカ・プランにおける教職大学院の成立過程』風間書房、2021 年。論文:「ウィネトカ・プラン成立期における活動領域の意義―教師の力量形成のための構想―」『日本の教育史学』第 61 集、2018 年/「大阪市大宝尋常小学校における児童研究―大正期の実践改革に与えたアメリカ教育測定研究の影響―」『アメリカ教育研究』第 31 号、2021 年など。准 教 授講 師助 教助 教【研究テーマ】考えの形成に関わる資質・能力を育成するための授業づくり/専門職としての教師教育【研究テーマ】子どもたちとのより良い関係づくりを通じた学級経営の検討/国語科カリキュラムマップの開発【研究テーマ】場面緘黙の生涯発達的視点に基づく支援アプローチの検討【研究テーマ】学生・教員指導を通した教師の職能成長/アメリカにおける教職大学院の歴史的研究  学山口やだや矢田也まいこ奥村真衣子の宮野 直  尚

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