教育学部研究紹介2025-2026
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1〒380-8544長野市西長野6のロTEL026-238-4009(広報)4044(入試)令和2年6月発行 信州大学教育学部 研究紹介編集 信州大学教育学部信州大学教育学部長 西 一夫 本冊子は、本学部に所属する教員の研究内容の美味しいところをとりまとめて皆さんに紹介するものです。 教育学部は教員養成学部であると同時に、さまざまな研究領域の専門家(プロフェッショナル)の集団でもあります。そうした専門領域は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の各学校段階の全ての教科に関する内容とその他の教育に関連する領域と多岐にわたります。これを言い換えれば、教育学部は学問の総合デパートなのです。このような専門領域の広さと豊かさは、学校教育に資するのみならず、社会の組織にも有益な存在と言えるでしょう。 現在の世界は、さまざまな問題が噴出していて組織は複雑化するのみならず、時々刻々とめまぐるしく変化します。教育の環境も類似の状況にあると言えます。そうした課題に立ち向かうためには多様な観察力や多面的な分析力、さらには的確な判断力が求められます。このような資質・能力の育成には、従来のような各教科単位の学びを深め、広げるだけでは対応できないのが現実なのです。学際的であるとか文理融合、さらには教科横断というような表現を聞くことがあると思います。教育に限らず社会の中でも、さまざまな課題を解決するために異領域との関係作りが重要視されています。このような時流を捉えて本学部では令和 5 年度から全コースを対象としてSTEAM 教育認定プログラムを開始しました。本学部が持つ特性を遺憾なく発揮できる教育プログラムと言えます。 多様な視点という意味では、様々な入試機会を設けて、将来教師を目指そうとする学生を様々な視点から評価し受け入れて、多様な学生の集団を創って人間力の豊かな人材を育成しようとしています。さまざまな考えを持った学生諸君と私たちが同じ時間を過ごすことは、多くの刺激を得る機会にもなります。閉塞化する発想を打破してくれるのは、時に学生のふと発した言葉にもあります。年度当初に「学ぶことは真似ること」と題した教育学部を目指す皆さんに向けた挨拶文を学部 HP で公開しました。発見の喜びや出会いの感動、人を育てることの心構え、そうした内容を古文・漢文・現代文を引用しながら、私なりの思いを示しました。私たちは、さまざまな事柄を学ぶ時、まずは「真似る」て「型にはまり」、自分自身の考えを持つことで「型を破る」に至る。各段階での成長や発見の喜びや感動は研究の醍醐味でもあります。そうした研究すること・学ぶことを通して、自己研鑽に励んでください。そうした考えを持った皆さんを受け入れることが教育学部の組織としてしっかりできていると言えます。教師であり研究者である教員個々の成長を、本冊子でご覧いただけばと思います。 本冊子を手にした受験生の皆さん、ぜひとも本学部で教師であり研究者である教員とともに学び研究の面白さを実感してください。教師の姿を「真似」て「学び」を深めてください。お待ちしています。

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