BABB左;胚珠培養技術を用いたソバ属種間雑種の作出右;海外でのトウガラシ等の植物遺伝資源探索(ベトナム)左;多様な果実型と辛味を持つ「信州の伝統野菜」のトウガラシ在来品種松松島島 憲憲一一 教教授授信州大学大学院農学研究科修了後、農林水産省国際部係長、同省九州農業試験場総合研究チーム研究員、同省農村振興局専門官等を経て、2002年より信州大学農学部。博士(農学)。信州伝統野菜認定委員会座長。諸諸白白 家家奈奈子子 准准教教授授大学院博士課程を修了後、米国や国内での博士研究員を経て、2017年より信州大学農学部。研究分野は動物生殖学、発生工学。家畜や絶滅危惧種等では、培養により得られた卵子を遺伝資源として保存・利用することや、短期間での家畜改良が可能になる。私私たたちちはは様様々々なな哺哺乳乳類類動動物物のの卵卵母母細細胞胞のの体体外外発発育育技技術術をを開開発発しし、、未未成成熟熟卵卵母母細細胞胞のの有有効効利利用用をを目目指指すす。。Step 1. 卵卵巣巣かからら卵卵母母細細胞胞がが包包ままれれたた卵卵胞胞をを単単離離Step 2. 単単離離卵卵胞胞のの体体外外発発育育培培養養50µm多多数数のの卵卵子子をを獲獲得得植物遺伝育種学研究室様々な問題を抱える日本農業、特に中山間地域において、トウガラシやソバ等の在来品種の活用や、新品種の導入などを進めることにより、地域の問題解決と食と農業の活性化を進めます。また、伝統野菜・在来作物等の調査・保全を進めることで、それらの遺伝資源と保存と活用のみならず、地域資源として利活用することで、農と食に関する地域文化の保全と活性化も促進されます。当研究室では植物の遺伝学育種学分野の研究、学習が中心になりますが、その研究実施のためには、多岐にわたる分野の知識と技術が必要となります。さらに、国内外の農村地域での現地調査に参加する機会も多いため、幅広い視野を持った人材として成長することが期待できます。このような経験を積むことにより、卒業後は、種苗会社や公務員(研究機関を含む)、食品企業、農業関連企業などで活躍できる人材になります。⽣殖細胞⼯学研究室研究から広がる未来卒業後の未来像研究から広がる未来動物が生まれるために、卵母細胞の発育過程は雌動物で行われる最初の生殖活動です。しかし、体内現象であることからその解明は難しく工夫が必要です。そこで、私たちがこれまでに開発したマウス卵巣組織等を体外で培養する体外モデルを用い、どのような資質をもつ卵母細胞・卵胞が発育を開始するのかなど、卵母細胞の発育機構が解明されることで、卵巣内での卵胞発育を人為的に調節することが可能になります。将来は、産業動物のより効率的な繁殖方法の開発はもちろんのこと、宇宙での食料生産を可能にする技術に繋がると考えられます。卒業後の未来像卒業研究等を通して、科学の本質を理解し、課題を論理的にそして自由に考えディスカッションする力を養うことで、将来の目指す道への土台作りができます。卒業後は大学院進学、各種メーカーでの研究・開発職、公務員等の様々な分野での活躍が期待されます。生生後後10日日齢齢ママウウススのの卵卵巣巣切切片片のの染染色色像像A: 卵母細胞はそれぞれ1個の卵胞に存在し、卵母細胞は卵胞が発育するのに伴って発育する。B: Aの一部拡大像. 卵巣にはたくさんの未発育な卵胞が存在する (破線で囲まれた部分)。トウガラシやソバなどの新品種開発と、そのための研究として、それらの持つ有用形質の遺伝解析、優良系統選抜のための分子マーカーの開発、さらには種間雑種の作出などを実施しています。また、長野県内、日本国内はもとより、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ネパール、ブータンなどにおいて、在来品種や野生種などの遺伝資源の探索、収集を行っている他、その際に民族植物学的な現地調査も実施しています。これら収集遺伝資源系統は研究材料や育種素材として活用されることになります。哺乳類の卵巣内では未発育な生殖細胞が袋状の構造をとる卵胞に一個ずつ囲まれて数万から数十万個存在します。しかし、そのうちの半数以上は卵胞の発育過程で死滅し、一生涯で成熟卵母細胞にまで発生し排卵される卵子の数は、発生・分化した全生殖細胞のうち1%未満です。そこで、これら卵巣内に多数存在する未発育の卵母細胞を卵巣内で死滅する前に体外に取り出し、培養することで卵子を数多く得る技術が研究されてきました。本研究室では、卵母細胞や卵胞の体外発育技術を開発し、産業動物の効率的な生産・増産、絶滅危惧種の保存、さらに生殖医療への応用することを目指しています。19⾷料⽣産システム科学コース⾷料⽣産システム科学コーストウガラシやソバ等の新品種開発および在来品種の復活で地域の⾷と農業を活性化体外で卵⼦を育てる〜絶滅危惧種の保存・効率的な動物⽣産を⽬指して〜
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