農学部研究紹介2025-2026
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N+N+N+7OOOOOOママイイククロロママニニピピュュレレーータターーホホーールルデディィンンググピピペペッットトイインンジジェェククシショョンンピピペペッットト新規な降圧成分として特定されたコリンエステル。自律神経活動を制御して、血圧を適正に保つと考えられます。ラクトイルコリンが天然に存在することは我々が世界で初めて明らかにしました。アセチルコリンは、哺乳類の神経伝達物質です。多くの発酵食品と一部の植物に含まれていますが、なぜかナスに大量に含まれています。ナスのアセチルコリンはリラックス作用で高すぎる血圧を下げると考えています。応応用用生生殖殖科科学学研研究究室室富富岡岡 郁郁夫夫 准准教教授授東北大学、慶應義塾大学、実験動物中央研究所、国立精 神 ・ 神 経 医 療 研 究 セ ンターを経て、2020年より現職。専門は動物生殖学・発生工学・神経科学。中中村村 浩浩蔵蔵 准准教教授授日本学術振興会特別研究員、JST科学技術特別研究員を経て2002年より信州大学農学部。伝統的な地域資源をリバイバルして、新しい機能性食品を開発し実用化する研究に取り組んでいます。研研究究かからら広広ががるる未未来来⾷品分⼦⼯学研究室哺乳動物の卵子や精子を顕微鏡下で操作するマイクロマニピュレーター(左)と、体細胞クローン動物や遺伝子改変動物を作出する胚操作(右)。小型の霊長類であるマーモセット(左)と、そのES細胞(右上)・iPS細胞(右下)。遺伝子改変技術が確立され、扱い易いため、近年、ヒトのモデルとして注目を浴びている霊長類である。ココモモンンママーーモモセセッットト卵卵子子卵卵子子ES細細胞胞iPS細細胞胞アセチルコリンプロピオニルコリンラクトイルコリンOH信州・長野県の地域資源であるソバは、実だけでなく茎や葉も古くから食されています。すんき漬は、塩を使わない信州の伝統的な乳酸発酵食品です。ソバスプラウトをすんき漬の製法で加工したソバの漬物が「発酵キョウバク」です。発酵キョウバクから見つかった、新しい食品機能性成分・コリンエステルは、少ない量で効果を発揮するため、安価で多くの人に利用してもらえる機能性食品を開発することができます。コリンエステルはナスに大量に含まれてることが判り、現在、ナス機能性食品を開発する大型プロジェクトに取り組んでいます。日本だけでなく世界的な高齢化が進行しており、健康長寿社会の実現は、今や世界的な課題です。信州発の新しい機能性食品を開発し、健康長寿社会に貢献するためベンチャー企業を立ち上げました。当研究室では、機能性食品実用化のために必要な、有効成分の同定、分析、動物試験での有効性確認、機能解析、安全性試験など多岐にわたる知識と技術を身に付けることができます。将来は、これらの専門知識と技術を活かせる医薬品や食品企業での研究開発、商品開発などの技術職で活躍してくれることを期待しています。研究室ではベンチャー精神も学んでください。ベンチャー精神を持つ人材は、大手企業で高く評価されます。信州・長野県には古くから伝承されてきた地域資源が数多く存在します。これらの伝統的な地域資源を見直し、新しい組み合わせにすることで、新規な機能性食品を開発します。右図の「発酵キョウバク」は、「ソバ」と「漬け物」という地域資源の新しい組み合わせで、降圧作用を持つ機能性食品を創り出した一例です。最近、ナスにアセチルコリンが大量に含まれ血圧調整作用があることを、世界で初めて発見しました。高血圧は、脳溢血や心臓病など循環器系重大疾病の危険因子です。現在、日本で4730万人、世界で10億人以上の人々が高血圧に悩まされています。機能性食品で高血圧を予防し、循環器系重大疾病の予防に役立てたいと考えています。生殖学の応用技術である発生工学技術は、個体の遺伝子改変を可能にし、医学・生理学・農学をはじめとする生命科学分野で必須のツールとなっています。この技術を用いると、難治性疾患の新たな治療法や診断法の確立、家畜の生産性向上、絶滅危惧種の保全、さらには次世代の生殖医療の発展へとつながる可能性を秘めています。生命科学の力で、健康で持続可能な未来社会の実現を目指します。卒卒業業後後のの未未来来像像本研究室で身につけた「なぜ」を追究する力や最先端の実験技術は、医療・製薬・バイオ関連企業など幅広い分野で生かされます。生命の仕組みに迫る探究心を武器に、社会や医療の発展に貢献する人材としての活躍が期待されます。研究から広がる未来卒業後の未来像本研究室では、遺伝子改変技術を用いて、生命現象の解明や難治性疾患の克服を目指した研究に取り組んでいます。疾患の原因遺伝子を導入したトランスジェニック動物を作成し、疾患モデル動物を作成したり、遺伝子を欠損させたノックアウト動物を作製することで、これまで分かっていなかった遺伝子の役割を明らかにしようとしています。主な研究対象は、生殖や神経に関わる分野です。たとえば、代謝の調節に関わる因子が生殖器でどのように働いているかを調べたり、アルツハイマー病などの神経変性疾患を再現するマーモセットモデルを作出し、新たな治療法や診断技術の開発に挑戦しています。また、成体の卵巣に存在する未発育卵胞を体外で発育させる技術の確立にも取り組んでおり、これは家畜の改良や絶滅危惧種の保全にもつながる可能性があります。基礎から応用まで幅広く展開する本研究室では、生命科学の最前線に触れながら、「なぜ?」を追究する力を養うことができます。将来、医療やバイオサイエンスに関心のある方にとって、大きな学びと刺激のある環境です。生生 命命 ・・食食 品品 科科 学学 ココーースス⽣ 命 ・⾷ 品 科 学 コース遺遺伝伝子子改改変変技技術術でで未未知知のの遺遺伝伝子子機機能能のの解解明明やや疾疾患患のの克克服服にに挑挑戦戦健康⻑寿社会の実現に向けて地域資源を活⽤した機能性⾷品の開発

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