右肺上葉気管支分岐と区域体積の研究肺の自己修復・再生能力の研究甲状腺癌切除検体甲状腺癌細胞株でのEpCAM/CD44 発現乳腺内分泌外科手術教室内での研究の様子乳癌のマンモグラフィ(矢印)乳癌細胞での様々な蛋白発現の変化医師としての「二つの天命」とは、病気で苦しむ人を助けること、そして科学者として生命現象の解明に務め、医療の発展に貢献することです。外科医にとっての臨床(手術)と研究は、武士道における文武両道(文武は一方に偏ってはならない)をあらわすといえます。医療の高度化や,安全と質の確保のため、多忙な日々の臨床のなかで、二つ目の天命である「研究」を遂行することは難しい状況ですが、それを果たすことができる大学の外科学教室の存在と意義は、今後極めて重要さを増すと考えます.人の集う、若者の集う、日本一の呼吸器外科学教室を目指して臨床と研究の両立を目指しています。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像外科は手術を中心に患者さんの病に立ち向かうとても魅力的な診療科です。乳腺内分泌外科学分野では、乳癌、甲状腺癌を中心に総合的な腫瘍の診療を行っています。また、腫瘍を科学的に考え治療を遂行できる「Academic surgeon」を育成すべく、腫瘍の基礎医学的な研究にも力を入れています。臨床および研究の成果を信州から世界に向けて発信し、地域では専門性の高い外科医療を提供できるように、一同努力しています。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像・3DCT画像を用いた肺区域解剖の研究(図)・肺癌に対するCAR-T細胞療法の研究・肺癌と肺内微生物叢に関する研究・肺縮小切除モデルを用いた自己修復・再生能力の研究(図)・肺癌の経気腔進展(STAS)に関する研究がんの部位別死亡率第一位である肺癌が我々の主な研究対象です。我々が行う全ての研究が、個々の患者さんへの利益につながり、さらに将来的な呼吸器外科学の進歩につながることを目指します。基礎研究から臨床研究まで、幅広い疑問や興味に対して、その知識と理解を深めるための研究を行い、その成果を日本そして世界に向けて発信することができる「academic surgeon」を目指しましょう。・甲状腺癌、乳癌の悪性度や進展に関与する分子の解析・乳癌や甲状腺癌に抗腫瘍薬が効かなくなる機序(薬剤耐性機構)の解析目指すべきもの・日本で罹患率の高い乳癌、甲状腺癌に立ち向かう専門性の高い腫瘍外科医。・基礎研究を通し、その成果の理解のもとに診療や臨床研究を行うことができる「Academic surgeon」。手術を最大の武器に患者さんの病に挑んでいく外科医はやりがいに満ちあふれています。若い時期に研究にも取り組み、臨床で経験される疑問や問題点に立ち向かう意識を常に持ち、創造性豊かな「Academicsurgeon」として信州はもちろん、世界に羽ばたきましょう。外科学外科学信州大学医学部医学科発行年月:2024年7月発行:信州大学医学部21チーフ︓教授 伊藤 研⼀呼吸器外科学分野チーフ︓教授清⽔公裕乳腺内分泌外科学分野「⼆つの天命」を果たすことができる教室を⽬指してSurgical oncologist として乳癌・甲状腺癌の治療の発展を⽬指します
元のページ ../index.html#26