言語教育部門研究から広がる未来卒業後の未来像兼元 美友 准教授関西学院大学文学部、文学研究科修士課程を経て、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程。2002年信州大学経済学部、2006年全学教育機構に着任。現職に至る。13翻訳ゼミを開講しています法言語学�翻訳研究の本場での研修理論言語学の一領域である語彙意味論・レキシコンの分野から研究をスタートしました。現在は、言語学の知見を司法領域に応用させる法言語学(Forensic Linguistics)研究と、産業翻訳者としての経験をふまえた翻訳研究(Translation Studies)に取り組んでいます。メディア翻訳におけるパラテクスト、翻訳と外国語学習との関係、機械翻訳(Machine Translation)を英語教育に効果的に活用する方法などを調査、研究しています。「翻訳を通してことばと文化を考えるゼミ」では、海外の映画やドラマの字幕や吹替を実際に作ってみるなど、実践的なワークに受講生たちがとても熱心に取り組んでいます。「言語」や「法律」は、人間や社会について考える際の基盤となります。新たな切り口から両者を分析する手法を学ぶことが、皆さんが社会に出てから求められる問題解決能力を身につける役に立つことを期待しています。法律に用いられている言語や翻訳という活動を分析するということは、「ことば」を通して人間の思考の本質、根幹を問う試みであると感じています。法言語学、翻訳研究ともに日本での歴史は比較的浅く、今後の発展が期待される分野です。「ことば」というものの魅力を発信し、言語学の知見を社会貢献に繋げるためにも、法言語学や翻訳研究は有効な手法だと考えています。総合人間科学系全学教育センター法言語学と翻訳に関する研究
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