工学部研究紹介2025
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制作工程を考慮したプロシージャル生成手法の構築(科研費ポリオミノパズルの設計支援手法の開発(北陸先端科学技術人間の視覚認知を利用したパターン生成による秘密分散法の対話的離散エレメント・テクスチャ生成アプリケーションの電⼦情報北研究室では、配色などの視覚的要素に対するデザイン支援アルゴリズム・システムの研究、そしてDIYやハンドメイド、あるいは3Dプリンタやレーザーカッターなどのデジタル工作機を使ったものづくりを支援するアルゴリズム・システムの研究を行っています。特に、熟練のスキルを持つデザイナや技術者ではない、一般ユーザのクリエイティブなデザイン作業を支援することに主眼を置いています。また、計算機を効果的に利用することではじめて可能となる、手作業では困難なデザイン、これまでにないデザインが生成・提案可能なシステムを実現することでユーザの作業効率化、創造性拡張を支援します。計算機を効果的に用いることで、これまでにないあっと驚くようなデザインがつくれる可能性があります。そのようなデザイン作業における創造性拡張はエンタメ分野だけでなく様々な分野の新たな領域の開拓に寄与するでしょう。【【私私のの学学問問へへののききっっかかけけ】】科学者に対する憧れから大学は理学部物理学科に進学しました。しかし、大学院オープンキャンパスの研究室展示でメディアアート作品に出会って、自分でもそんな作品をプログラミングで作ってみたいと感銘を受けたのがCGやビジュアルコンピューティングに興味を持ったきっかけです。CG系の研究は見た目に分かりやすく論文の図も美しいものが多いです。驚くような結果は目を通すだけでも楽しいですが、自分でそんな結果をつくって論文を書くと達成感もひとしおです。身のまわりの様々なモノやデザインをモデル化・一般化し、具体的な実装に落とし込むスキルが身につくことで《世界》に対する解像度が上がります。そのようなスキルはエンタメ産業だけでなく、様々な場面で活きるでしょう。色マスの数が等しい2つ以上のデザインが与えられたとき、それらのデザイン間の並べ替え可能な(ポリオミノ)パズルピース集合を最適化問題として定式化して求解。並べ替え手順のアニメーションも自動生成する。唯一無二のオリジナルパズルがつくれる。入力3Dモデル(A)から透明プラスチックパッケージ(C,D)を真空成形でつくるための型(B)を自動生成するアルゴリズムを提案。複雑な形状・トポロジの入力に対してもロバストな生成が可能。オリジナル商品・グッズ専用のブリスターパックも容易につくれる。コンピュータグラフィックス(CG)・コンピューテーショナルデザイン・デジタルファブリケーション・ビジュアルコンピューティング・デザイン⽀援・形状処理研究キーワード研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績卒業後の未来像最近の研究トピックス51准准教教授授北北直直樹樹北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科修了。博士(知識科学)。民間企業勤務を経て、2019年4月より東京農工大学助教、2023年1月より現職。研究分野はコンピュータグラフィックス。特に、計算機を用いたデザイン支援、ものづくり支援。所望の機能性を有する形状デザイン支援技術分割形状デザイン最適化幾何パズルデザイン支援技術プロシージャル生成技術パラメトリックモデリング技術美的評価を向上させるデザイン支援技術離散的要素のレイアウト最適化配色デザイン最適化若手研究)組立・分解性を考慮した分割形状デザイン支援(科研費研究活動スタート支援)大学院大学研究拠点形成支援事業萌芽的研究支援事業)構築(科研費特別研究員奨励費)視覚特性を利用した多視点ディスプレイによる情報ハイディング(科研費挑戦的萌芽)開発(未踏IT人材発掘・育成事業)機械学習ベースのカラーパレット拡張手法。例えば3色パレットを、配色の調和を保ちながら4色、5色…と拡張可能。様々なカラーデザインに特化したカスタマイズも可能。通常のギフトラッピングでは折り目などで模様が途切れてしまう。我々のシステムでは模様が破綻しないラッピングが可能。より丁寧な印象を与えられる。おもてなし。2D/3D形状から組立分解可能な幾何パズル(分割形状)が生成可能なアルゴリズムを構築。分割数やピース形状も制御可能。オリジナルパズル制作がはかどる。システム⼯学科Computational Design/Fabrication計算機を⽤いたデザイン・ものづくり⽀援

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