人文学部研究紹介2024-2025
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2. 現代美術と切り結ぶ〜元美術館学芸員という経歴・経験を活かしつつ,展覧会への協力や,現代美術に関する批評・執筆をおこなっています。 3. ミュージアムと歩む〜学芸員資格関連科目を担当する一方,長野県内の博物館・美術館の運営に多角的に協力。実践的に博物館の歴史・現在・主要学術研究業績主要学術研究業績金井 直 教授2. アジアの伝統武術や舞踊の身体技法を研究しています。その土地特有の習慣から儀礼まで,生活に溶け込む芸術・芸能,それを取り巻く文化背景などをフィールドワークを通してリサーチし,伝承されていく身体技法,伝統と現代の身体技法や表現における繋がりや発展の考察をしています。北村 明子 教授●現在の研究テーマ1. 彫刻を考えなおす〜18世紀後期から19世紀初めにかけて活躍した彫刻家アントニオ・カノーヴァの作品研究を起点に,複製・表面・受容・制度など,彫刻をめぐる多様な論点について,調査・研究・発言をおこなっています。その対象は古代彫刻から近現代彫刻,インスタレーションまで広範ですが,最近はとくに石膏像の歴史と機能,近代的なモニュメントの出現・展開について関心をもって研究しています。 ●現在の研究テーマ1. 現役のダンサー・振付家・演出家。“メディアとしての身体”について,身体論,演出論,舞踊論の視点から,実践的な舞台創作を通して研究しています。研究から広がる未来と将来の進路 美術を学ぶということは,たんなる趣味や娯楽の一領域ではありません。さまざまな時代・地域の創造的な経験にふれることで,現在の私(たち)を見つめ直す大切な契機を獲得することです。美術が培う多様性や差異への愛情は,寛容な社会,開かれたコミュニティづくりにも欠かせない要素でしょう。研究から広がる未来と将来の進路 舞台作品,身体表現を体験し,解釈することから,異なる思想・文化,様々なメッセージとコミュニケーション方法論を学ぶ。これは,多様な価値観が共存する現代社会における,芸術表現の役割の重要性を認識し,豊かな教養を経験を通して身につけていくことであり,芸術文化に携わる公的機関や企業の企画・制作,メディアに関わるあらゆる進路へと活路を開く。将来について,考察・発言しています。95’文化庁派遣在外研修員。Bates Dance Festival(USA),American Dance Festival(USA)にて委託作品発表。代表作“fi nks”(01年国内初演)は多数都市にて上演,モントリオールHOUR紙2005年ベストダンス作品賞受賞。05年ベルリン「世界文化の家」委託作品■■■■■■■■■■■■■は2008年まで世界各国で上演。2011年インドネシア国際共同制作■■■■■■■■■■■■■■■■■(第7回日本ダンスフォーラム賞受賞)を開始し,国内外にて毎年新作を上演。2015年ACC個人助成日米芸術交流プログラムグランティスト。2016年アジアプロジェクト第2弾■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を始動,2017年カンボジア,2018年神奈川芸術劇場,まつもと市民芸術館にて作品発表した『土の脈』が第13回日本ダンスフォーラム大賞受賞。2019年はNY,ワシントンを始め北米都市で上演,シアタートラムにて『梁塵の歌』を発表。2017年,サウンドモーフィングとダンスの実験として,ソロ作品■■■■■■■■■sをNY,モントリオールにて発表。公式HP www.akikokitamura.com・令和2-3年度文化庁文化交流使(長期派遣型)2000〜2007年,豊田市美術館学芸員。2007年より信州大学人文学部准教授。2017年より同教授。2017〜2018年,ヴェネツィア大学哲学文化財学科客員研究員。2019〜2024年,愛知県立芸術大学客員教授。日印文化協定締結50周年記念美術展(国際交流基金主催)キュレーター(2007年),あいちトリエンナーレ2016共同キュレーター。【論文】「不完全に添う」金井直,『小沢剛 不完全―パラレルな美術史』(千葉市美術館展覧会図録pp.26-30,2018年。岡倉天心の語る「不完全」の美学的背景を確認しつつ,その語をもって美術史と石膏像受容史にアプローチする小沢剛の制作の可能性について,明らかにしました。【著書】『像をうつす 複製技術時代の彫刻と写真』金井直(単著),赤々舎,2022年。約200年にわたる彫刻と写真の関係について,5つの章を立てて論じました。【著書】『彫刻の問題』白川昌生,金井直,小田原のどか(共著),トポフィル,pp.72-93(「代わりとしてのモニュメント,モニュメントの代わり」),2017年。モニュメントを論ずることで,近代彫刻史の読み直しを試みました。同時に,歴史事象の表象可能性についても考察。【著書】『自然の鉛筆』畠山直哉,マイケル・グレイ,青山勝,ヘンリー・トルボット,金井直,ジュゼッペ・ペノーネ(共著),赤々舎,pp.64-75(「写真と彫刻あるいは互恵性」),2016年。彫刻と写真という異なる芸術ジャンルの親和性と,写真技術の確立に彫刻が果たした役割について論じました。【翻訳(共訳)】『ART SINCE 1900』H・フォスター他,東京書籍,2019年。現代美術史の基本図書です。<舞台芸術実践研究>・Xstream project 1 Soul Hunter     振付・演出、令和5年11月3日〜5日、シアタートラム,公益財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター後援,アーツカウンシル東京・東京芸術文化創造発信助成,公益財団法人朝日新聞文化財団助成事業・Echoes of Calling -rainbow after -    振付・演出・出演、令和5年3月10日〜12日,東京芸術劇場シアターイースト,アイルランド大使館,駐日ウズベキスタン共和国大使館後援,文化庁文化芸術振興費補助金,アーツカウンシル東京,Culture Ireland助成事業・Echoes of Calling -Gushland-   令和4年2月18日〜20日,スパイラルホール,文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京,令和3年度港区文化芸術活動サポート事業助成,令和4年11月ウズベキスタン,アイルランド公演事業実施(国際交流基金助成事業)・アジア国際共同制作舞台作品Cross Transit 「土の脈」   演出・振付・出演,平成30年10月12〜14日,KAAT神奈川芸術劇場,KAAT神奈川芸術劇場主催,芸術文化振興基金,国際交流基金アジアセンターアジア・文化創造協働助成事業,平成30年10月20日,まつもと市民芸術館,主催:一般財団法人松本市芸術文化振興財団,後援:松本市,松本市教育委員会(松本公演)・「TranSenses」   演出・振付・出演,平成29年1月6,7日,Japan Society N.Y主催,平成29年4月27-30日,Tangente,Montreal 主催,招聘発表,科学研究萌芽研究助成事業3●研究分野●研究分野哲学・芸術論コース哲学・芸術論コース美学美術史学舞踊学,身体論

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