カナダでの森林調査温暖化したら樹木成長はどうなるの?森林環境学研究室の取り組み森林環境学研究室では、今後生じるであろう気候変動に伴う影響を評価するため、以下の課題に取り組んでいます。1)肥大成長メカニズムの解明:成長期を通じた観測を通して、木材成長量や材質に影響を及ぼす要因(植物季節、環境、遺伝的要因)を明らかにします。2)環境が肥大成長に及ぼす影響評価:年輪情報を用いて、気候応答解析や将来の樹木の成長予測を行います。3)過去の環境変動の復元:年輪情報を用いた1年単位の気候復元や人間社会の適応を明らかにします。森林環境学研究室安江恒准教授科学技術特別研究員(森林総合研究所)を経て2000年4月より信州大学農学部。木材組織学、年輪年代学的手法を応用して、樹木の肥大成長を制限する要因の解明に迫りたい。研究から広がる未来国内各地の山岳域をはじめ、ロシア、カナダ、アラスカ、モンゴルなどの周極域でも調査研究を行っています。研究室に閉じこもっていては見えてこない事象を間近に観察することで、気候変動に対する各地の森林の応答の個性と普遍性を明らかにしていきたいと考えています。卒業後の未来像フィールド調査からラボでの計測・解析に至る広い視野と共に、自ら立案し試行錯誤を重ねながら研究を進める力が身につきます。また、木材の形成から利用に至る知識を身につきます。卒業後は森林に関わる公務員や木材・住宅業界等で活躍出来る人材になります。32森 林 ・ 環 境共生学コース気候変動と森林・樹木成長の関係を探る
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